エンド・オブ・ホワイトハウス

エンド・オブ・ホワイトハウス “Olympus Has Fallen”

監督:アントワン・フークワ

出演:ジェラルド・バトラー、アーロン・エッカート、モーガン・フリーマン、
   アンジェラ・バセット、ロバート・フォースター、コール・ハウザー、
   フィンリー・ジェイコブセン、アシュレイ・ジャド、メリッサ・レオ、
   ディラン・マクダーモット、ラダ・ミッチェル、リック・ユーン

評価:★★




 そう言えば、ホワイトハウス内部を舞台にしたアクション・スリラーはあまり見ないかもしれない。最近だと「ホワイトハウスの陰謀」(97年)が思い浮かぶぐらいか。ドラマやロマンティック・コメディなら結構作られている気がするのだけれど…。克明に描いて、本物のホワイトハウスが危険に晒されてしまってはイカン…とでも思っているのか。違うか。

 そんなわけで『エンド・オブ・ホワイトハウス』。誰もやらないなら俺たちがやってやるとばかりに全編に渡ってホワイトハウスがメイン。テロリストが占拠、大統領を人質に取り、そこは戦場と化す。やるならとことんやるぜ。テロリストが北朝鮮なのに笑いながら、えっ、北を刺激して良いの?韓国トップを殺しても良いの?一緒に助けてあげれば?…と隣国民として不安になってみたり…。

 目指したのは、どう考えても「ダイ・ハード」(88年)だ。過去に傷を抱えた元シークレット・サーヴィスがホワイトハウス内部に潜り込んで孤軍奮闘。一人また一人とテロリストを倒していく。そのまま「ダイ・ハード」(或いはTVシリーズ「24 TWENTY FOUR」)の脚本として使えそう(オープニングがクリスマスなのは偶然?)。普通なら違いを明確にしようと捻りを加えそうなものだけれど、それすらなし。「何で俺が」とブツブツ文句を言いながら巻き込まれるのではなく、「よし、俺がやったる!」と自ら進んで火の中に飛び込んでいく違いぐらいしかない。実に分かりやすくアメリカ的な主人公像。

 しかも演じるのは今ハリウッド一暑苦しい男、ジェラルド・バトラーだ(スコットランド人だけれど)。生まれてくるのが20年遅かったとしか思えない、脳ミソ筋肉な80年代アクションスター街道を突っ走るバトラー。テロリストを血祭り上げていく度に、嬉しい気分をどんどん膨らませていく。途中、名誉挽回を狙うと宣言しちゃうしな。

 バトラーに限らず、殺し方は残虐そのもので、人が死んでいく恐怖を想像させる余地は一切ない。身体が蜂の巣にされ、頭が潰され、首がぽっきり折られる。血の量で勝負しないのが、かえって生々しくて趣味が悪く感じられる。

 けれど、バトラーの暑苦しさは随分抑えられている方だ。何と言っても、セリフが少ない。だってホレ、喋り過ぎると敵に聞こえて居場所がバレちゃうから。それに基本、単独行動だからな。独り言の癖はないらしい。喋らないだけで、大分すっきり。暑苦しい男の活路、ここにあり。暑苦しい男なのを熱い男だと言い包めることも可能かもしれない。

 脇を固める俳優がやたら豪華で、それがこの中に裏切り者が潜んでいるんじゃないかと不安にさせるのは狙いなのか。絶対善玉だと言い切れるのはラダ・ミッチェルぐらいじゃなかろうか。残りの面々は皆あっさり裏切りそう。そう見えてしまう俳優たちって一体…。可哀想だったのはアーロン・エッカート。大統領役なのに全くイイところなし。同じく人質になる国防長官役のメリッサ・レオの方が、まだ身体を張っていた。

 そんなこんなで聞こえてくる言葉は、「さあ、最強の国、アメリカよ、もっと強くなろう。この映画みたいになっても良いのか」という鬱陶しい雄叫びなのだった。ちゃらーん…。





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