G.I.ジョー バック2リベンジ

G.I.ジョー バック2リベンジ “G.I. Joe: Retaliation”

監督:ジョン・M・チュウ

出演:ドウェイン・ジョンソン、ブルース・ウィリス、チャニング・テイタム、
   エイドリアンヌ・パリッキ、レイ・スティーヴンソン、D・J・コトローナ、
   イ・ビョンホン、レイ・パーク、ジョナサン・プライス、エロディ・ユン、
   RZA、ルーク・ブラッシー、アーノルド・ヴォスルー、ジョセフ・マゼロ

評価:★★




 せっかく一作目(09年)に主演していた只今絶好調男チャニング・テイタムは、続編『G.I.ジョー バック2リベンジ』であっさり退場する。同じく現在飛ぶ鳥落とす勢いのジョセフ・ゴードン=レヴィットなど、影も形もない。一作目の出来映えを考えれば、シリーズから手を切りたくなるのも分かる。残ったのがイ・ビョンホンというのも意味不明。キャストをほとんど総入れ替えした結果、ますますオリジナリティは希薄になった。

 何しろ代わりに投入されるのは、ドウェイン・ジョンソンでありブルース・ウィリスだ。いや、ジョンソンの愛敬は買っているし、ウィリスの最近の再浮上は目を見張るものがある。けれど、筋肉バカスター界の最前線で活躍するふたりを前面に出し、脇をVシネマのチョイ役俳優みたいな者ばかりで固めたことで、80年代アクションの匂いが濃厚になったのはいただけない。強い者が世界を支配する!「エクスペンダブルズ」(10年)+「トランスフォーマー」(07年)+「RED レッド」(10年)。危うい正義が怖い怖い。

 そんなわけでアクション場面の大半で嵐のように銃弾が飛び交い、爆発が次々起こり、当然人々は何の躊躇いもなく殺されていく。バイクがミサイルになり、戦車がレーシングカーのように暴走する。前回のパリに続いて破壊されるのはロンドンだ。ビッグベンや大観覧車がアッという間に消え失せる。

 G.I.ジョーの初代リーダーを演じるウィリスの家が映画を象徴していると言えるだろう。至るところに銃器が隠されているのだ。クローゼットも食器棚も物置も…壁や床の裏という裏に仕込まれたそれらを見せつけ、「さあ、オマエならどれを選ぶ?」と問い掛ける。どうやらその銃器の数々が観る者を快感の絶頂に導くと踏んだらしい。脳ミソマッチョであることを嬉々として見せる。

 ただ、僅かながら人間の肉体が大切にされたアクションも存在する。ヒマラヤ山脈にある療養所での戦いだ。ストームシャドー(イ・ビョンホン)とスネークアイズ(レイ・パーク)の肉弾戦から始まる一連のアクションシークエンスの後半が盛り上がる。断崖絶壁を利用したそれになっていて、ワイヤーを命綱に善玉と悪玉が空中を飛んでいるかのような感覚で舞い踊る。中国の武侠映画を思い出す。やはり身体が動くアクションこそ、最も尊いものだ。

 クライマックスが全然盛り上がらないのに驚く。G.I.ジョーの面々が各地に散らばって死闘を繰り広げる。各地点を交互に描くという手法がまるで機能していない。映画という芸術において編集がいかに大切なものかということを思い知らされる。単に交互に映し出せば良いというものではない。

 それにしても、いちばん力を入れて演出されていたのがイ・ビョンホンというのはどういうわけか。一作目で支持率が高かったのか。美しく鍛え上げられた身体を無駄に見せびらかしていたことを考えると、マッチョなところが思考を放棄した映画に最適と見なされたのかもしれない。





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