最強のきずな

最強のきずな “Happy Tears”

監督:ミッチェル・ヒリテンシュタイン

出演:パーカー・ポージー、デミ・ムーア、リップ・トーン、
   エレン・バーキン、T・ライダー・スミス、ビリー・マグヌッセン、
   クリスチャン・カマルゴ、ヴィクター・スレザック

評価:★★




 インディーズ映画はどうしても家族問題を扱った映画が多くなる。予算の関係だろう。身近にある問題を身近な現場で身近に描く。それは一向に構わないのだけど、どれもこれも似たり寄ったりの内容になってしまうのには、食傷気味だ。どこの家族に問題はあるものだ。大袈裟に騒ぎ立てるだけでは苦しい。

 『最強のきずな』には姉妹が出てくる。当然どろどろした愛憎劇を想像する。ところが、これが実に物分かりの良い姉妹で拍子抜けする。多少の言い争いはあっても、関係が壊れてしまうような大喧嘩はない。基本的に互いを想い合い、助け合い、そして平和に事態を切り抜けようとする。演じるのはデミ・ムーアとパーカー・ポージーだというのに!あんたら、絶対何か企んでるでしょう?

 ふたりの共通の悩み、それは父だ。認知症が進行中で、医者からは2年は持たないと言われている。序盤は父の介護描写がメインになる。認知症の者が身近にいた人ならば身に沁みる状況であることは間違いない。けれど、それも束の間だ。なんせパーカーは金持ちで、それにものを言わせればどうにでもなりそうだ。素手で父親の便を触ってしまうぐらい、我慢しなさい。

 …と来たところで、ポージー演じる妹の日々のストレスが浮上する。結婚生活の空虚さ、子どもに恵まれない苦しさがファンタジックに映し出される。庭に埋められた「宝物」に関してはギャグ要素を意識して描かれる。全体を掴み所のないシニカルな喜劇として描き出したい狙いは分かるものの、特にスタイルのない画面の中では思い切り浮き上がる。

 それにしてもムーアとポージーが姉妹というのは、あまりにくどい。ムーアは自己主張の強いエラの例を挙げるまでもなく良識的な庶民の役柄が全く似合わない人だし、ポージーも常にキンキンした印象の気の強い顔立ちだ。ふたりが一緒の画面に入る度に、温度が二、三度上昇する。暑苦しいと言い換えても良い。

 途中、ムーアが三つ編みになるのには驚いた。庶民性をアピールしたかったのだろうか、トップがインディアン風味のシャツなのにもギョッとする。突然メルヘンの世界にでも飛んで行ってしまったかのようだ。父の問題よりも己のメルヘン化を深刻に考える方が理に適っているだろう。それかエレン・バーキンの扱いについて考察しても良い。





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