ザ・フォース

ザ・フォース “De force”

監督:フランク・ヘンリー

出演:イザベル・アジャーニ、エリック・カントナ、シモン・アブカリアン、
   ティエリー・フレモン、アンヌ・コンシニ、リン・ダン・ファン

評価:★★




 何から攻めるべきかと言ったら、やっぱりイザベル・アジャーニになるだろう。20年ぐらい前から歳を取るのをやめたアジャーニは、最近はいよいよサイボーグ化が進行。もうすぐ還暦だというのに、全く老けが表面化していない「異常事態」。信じ難い若さをキープしている。『ザ・フォース』でも若い。口回り・頬回りの重力抵抗、唇の膨らみ、髪の毛によるおでこや首隠しに若干の不自然さを感じるのは気にするべきではない。アジャーニを見るとき、それは不老不死の薬の存在を信じるべきときなのだ。美容とは、あぁ、なんと恐ろしい。

 アジャーニが演じるのは強盗鎮圧班の刑事だ。頻発する強盗グループを摘発するため、仮出所に向けて真面目に刑務所暮らしを送る元犯罪のプロ(エリック・カントナ)を無理矢理脱獄させ、潜入スパイとしてグループに入り込むことを強要する。アジャーニを篠原涼子、カントナを堤真一か椎名桔平あたりで作れそうなプロットだ。

 …という無茶苦茶な設定を書くと思い切りエンターテイメント色の強い内容を想像する。ところが、これはフランス映画、常に冷静沈着、決してバカにならないのだ。褒めてはいない。気取りが鼻につく場面の方が圧倒的に多い。

 潜入スパイとなるまでに上映時間の半分が割かれるし、アクション場面は瞬きをする間に終わってしまうほどに短い。裏切りがばれるばれないというサスペンスは見当たらず、危険に飛び込むというより、ビジネスを成功するための駆け引きが落ち着いてなされるだけ。終幕の展開など、ひょっとしてギリシャ悲劇の線を狙っているのではないか。あのリュック・ベッソンプロデュースのアクション映画が恋しくなるくらいに味気ない。

 アジャーニとカントナの家族問題を大々的に取り上げるところからしてダメだ。アジャーニの息子は不良で施設送り。カントナは出所を待っている妻と娘との仲が上手くいかない。アジャーニがカントナに息子の「教育的指導」を迫る件など、どう考えてもバカだ。でも物語上は大真面目。

 アジャーニには役不足としか思えないヒロイン像ながら、一カ所だけ嬉しくなる場面があった。家族が離れてしまったことを嘆くカントナが、訪ねてきたアジャーニに言う。「おかげで家族を失った。代わりに相手をしろ」。当然アジャーニは突っぱねるかと思いきや、それどころかやる気満々。積極的にカントナを誘い始め、遂にはカントナの生尻を両手掴みして行為に至るのだ。アジャーニの現役バリバリ宣言と見てよろしい。うん、アジャーニが恋に狂い死ぬ役柄の方が似合う女優であることを思い出した。





ブログパーツ

blogram投票ボタン

スポンサーサイト



テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

プロフィール

Author:Yoshi
Planet Board(掲示板)

旧FILM PLANET

OSCAR PLANET




since April 4, 2000

バナー
FILM PLANET バナー

人気ページ<月別>
検索フォーム
最新記事
カテゴリ
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

月別アーカイブ
最新トラックバック
QRコード
QRコード
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

Friends
福☆こもろ