レッド・ライト

レッド・ライト “Red Lights”

監督:ロドリゴ・コルテス

出演:ロバート・デ・ニーロ、キリアン・マーフィ、シガーニー・ウィーヴァー、
   エリザベス・オルセン、トビー・ジョーンズ、ジョエリー・リチャードソン、
   クレイグ・ロバーツ、レオナルド・スバラグリア、
   アドリアーニ・レノックス、バーン・ゴーマン

評価:★★




 大学で物理学を教えるふたりの博士が取り組んでいるのは、超常現象の科学的解明だ。超能力や透視、霊媒等を調査し、そのイカサマを暴く。掴みの設定はレベッカ・ホール主演の「アウェイクニング」(11年)と全く同じだ。違うのは時代背景だけではない。超常現象が向かう先にあるものが全く異なっている。

 「アウェイクニング」が映画的ケレンを霊の存在に見つけていたのに対し、『レッド・ライト』は頭の良い博士ふたりによる、真相の科学的解明にこだわる。彼らは基本的に超常現象を信じない。信じた方が楽しいときもあるだろうことを承知しながら、それでも自らの秘めた信念を折り曲げることなく、詐欺行為を暴いていく。何とも地味な作業だ。物事をすべて理論で突破していく。当然映像のケレンはおとなしいものとなる。

 超常現象と科学を衝突させようというよりは、科学の側に立ってその困難を冷静に見つめている印象だ。変に志が高く、無理矢理な謎解きはなされない。先輩博士が過去を語る件、後輩博士が科学的解明の意義を述べる件を見ると、あぁ、作り手は題材に極めて真面目に取り組んでいるのだなぁと思う。ただ、それが映画的快感に繋がらない。正しくても退屈な正義の主張が煩い。

 超常現象の正体を露わにしようという戦いはいつしか、「超能力者の悲哀」へと変貌を遂げる。人とは違う自分。思いがけず手にしてしまった力。持て余してしまうその苦悩。何だか「X-MEN」みたいなテーマにすり替わっていくのが、無理矢理というか強引というか。クライマックスには苦笑い。

 でも多分、実力あるキャストが揃ったのは、そこのところに理由があるのだろう。老いることに潔いシガーニー・ウィーヴァーの強い眼差しや、普通にしていても妖しいキリアン・マーフィの掴み所のない佇まいや、義眼メイクで笑わせるロバート・デ・ニーロの胡散臭さや…。いずれも力のある俳優ならではのものが、確かにある。とりわけデ・ニーロは、明らかに怪しい超能力者の哀れを的確にまとっている。ほとんど滑稽なのに、目が離せない。

 そんなこんなで、数少ない映画的ケレンがある場面が完全に浮き上がっていて、これはこれで楽しい匂いがある。サングラスをかけてMr. マリックになったデ・ニーロが超能力により、大きなホール会場の照明を爆発させるのだ。大半が静の場面なので、いきなりの火花にギョッとしつつも、妙にホッとしたりして…。デ・ニーロもノリノリ。ポーズまでキメるのが可笑しい。





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