ダイ・ハード ラスト・デイ

ダイ・ハード ラスト・デイ “A Good Day to Die Hard”

監督:ジョン・ムーア

出演:ブルース・ウィリス、ジェイ・コートニー、セバスチャン・コッホ、
   ラシャ・ブコヴィッチ、コール・ハウザー、ユーリヤ・スニギル、
   メアリー・エリザベス・ウィンステッド、アウマリー・ノラスコ

評価:★★




 冒頭のジョン・マクレーン刑事はちょっとショックだった。一作目(88年)から25年近く経ち、めっきり老け込んでしまった彼がいたからだ。特に頭部にそれが顕著だ。演じるブルース・ウィリスも歳を重ねたのだから仕方がないとは思う。ただ、何と言うか、「男性ホルモンの力により思い切り禿げてみました!」というよりは、「流れ行く年月に逆らえずにしょぼくれちゃいました…」みたいな佇まいだったのだ。だからというわけでもないだろうけれど、マクレーン刑事がランニング一丁にならない。Tシャツが限界だ。うぉー!

 今回マクレーンが大暴れするのはモスクワだ。ロシアの地でテロ事件に遭遇し、案の定「なんで俺が…」みたいにブツブツ言いながら敵をなぎ倒していく。単純過ぎる物語に文句を言うつもりはない。問題はアクション演出が愚かしいところで、矢継早に繰り出されるおかげで退屈することはなくても、高揚感はちっとも刺激されない。

 守られているものは明快だ。銃ではなく機関銃。器物破損ではなく建物崩壊。爆発ではなく大爆発。絶対に死ぬアクションではなく死んだもん勝ちみたいなアクション。どうせ映画の世界なのだから派手にやれば良いと、それが大味になることに繋がるとは気づかないまま、行け行け押せ押せ。事件に無関係の一般人が巻き込まれてもお構いなし。チェルノブイリで大暴れしても無問題。高層ビルや空港といった限定された空間の中で知恵が絞られたシリーズ序盤が懐かしい。

 もうひとつ大きな失敗は、せっかくジョン・マクレーンの息子であるジャックを初登場させておきながら、巧く機能させられなかったことだろう。ジャックは「ついていない遺伝子」を受け継いでいる息子として顔を見せる。つまりジョン・マクレーンがもうひとり増えるだけなのだ。「なんで俺が…」な男が増えて、しかし彼らは大半の行動を共にする。メリハリがつくわけないだろう。ここは大胆に捻って「とにかくついている遺伝子」を持った息子という設定にした方が、画面も展開も面白くなったのではないか。

 ジャックがCIAエージェントであるという点も全然活かされない。CIAは序盤の作戦失敗により早々に退場。ジョンとジャックがほとんど頭を使うことなく、体力勝負で敵を追い詰めていくエピソードの羅列に終始する。スパイ特有の技を見せるチャンスをみすみす逃がす。

 煩いだけのアクションよりよっぽど微笑ましく映るのは、父と息子の難しい関係だ。父のようにはなりたくないと思っても、どうしてもそれに近づいてしまう不満。どれだけ冷たくされても、変わらない父の愛情。ウィリスと息子役のジェイ・コートニーがそれらしく見せる。コートニーの配役は結構巧い。頭の形も役者としてのスケールも似ている。バランスが良い。髪の毛の後退だけは注意した方が良い。





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