逆転のメソッド

逆転のメソッド “Lightbulb”

監督:ジェフ・バルスマイヤー

出演:ダラス・ロバーツ、ジェレミー・レナー、アイェレット・ゾラー、
   マーガリート・モロー、アマンダ・アンカ、リチャード・カインド、
   エディ・ジェイミソン、ジュディス・スコット

評価:★★




 その商品はフラフープ、フリスビー、そして水鉄砲の次に売れた発明品なのだという。18カ国で1,000万個以上を売り上げたそれが生まれるまでには、一体全体、どんな紆余曲折があったのか。『逆転のメソッド』は簡単に言ってしまえば、アメリカンドリームの物語。最初はすっとこどっこいで、どうしようもなくて、でも最後は気持ち良くなって終わりという映画だ。ありがちな映画とも言える。

 主人公は国際ギフトという名の、社員4名の小さな会社で働く中年ふたり。もみあげのせいか、ヴァル・キルマー風になってきたダラス・ロバーツと、髪を下ろしていつもとはちょいと雰囲気の違うジェレミー・レナー。高校で知り合った彼らの奮闘を描く。まあ、妥当な設定。実話らしいので、そうするしかなかったのかもしれない。

 時間が進むごとに犬が見ている夢がイラストで見える腕時計。頭からぶら下げて使うジョギングテレビ。時間短縮を目指した超特急10秒歯ブラシ。ドクター中松もびっくりの珍発明で一獲千金を狙うふたりのドタバタ劇。それがいまいち弾けないのは、ロバーツが発明してレナーが売り込むという構図が、巧く機能していないことだけが理由ではない。

 この話なら、遂に大ヒット商品が生まれるまでの試行錯誤に笑いを見つけるべきだろうに、作り手の視線は落ち着きというものがなく、あちこち余所見をしては話を頓珍漢な方向に向かわせる。起死回生のアイデアが生まれる瞬間など、本当に勿体ない。いくらでもケレンを効かせられるだろうに、あっさりしたもの。代わりに、ロバーツが妻の期待を裏切ってギャンブルに走る様やアイデア商品が大企業に横取りされる様子、或いはロバーツに愛想を尽かした妻が苦悩する件を映し出す。ギャンブル依存症の会まで出てくる。メインストーリーとどう絡むというのだ。

 商品が生まれてからの描写も足がもつれるもつれる。わざわざ中国まで担ぎ出す意味が分からない。90分に満たない短い映画だけれど、ひょっとすると時間稼ぎなのではないかと疑ってしまう場面がとても多い。

 それでも何とか見ていられるのは、レナーのコメディ演技が新鮮だからだ。最近はすっかりタフなイメージがついて、アクション俳優のような趣すら漂わせているけれど、レナーの基本が性格演技にあることは間違いない。女好きでビール好き。ぺちゃくちゃおしゃべりで、ギャンブルからも抜け出せない。落ち込んでも立ち直りが早く、その言動のいちいちが軽い。そういう男をレナーは軽妙に演じている。彼のおかげで必要以上にシリアスになる山場の風通しが良くなった。本来ならロバーツがやるべき仕事のような気もするけれど…まあ、いいか。





ブログパーツ

blogram投票ボタン

スポンサーサイト



テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

プロフィール

Author:Yoshi
Planet Board(掲示板)

旧FILM PLANET

OSCAR PLANET




since April 4, 2000

バナー
FILM PLANET バナー

人気ページ<月別>
検索フォーム
最新記事
カテゴリ
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

月別アーカイブ
最新トラックバック
QRコード
QRコード
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

Friends
福☆こもろ