96時間 リベンジ

96時間 リベンジ “Taken 2”

監督:オリヴィエ・メガトン

出演:リーアム・ニーソン、ファムケ・ヤンセン、マギー・グレイス、
   ラデ・シェルベッジア、リーランド・オーサー、D・B・スウィーニー、
   ルーク・グライムス、ケヴォルク・マリキャン、アラン・フィグラルツ

評価:★★




 「96時間」(09年)はアクションスター、リーアム・ニーソンを誕生させた映画だ。娘を人身売買組織に誘拐されたニーソンが、娘の奪還と組織の壊滅を目的にフランスで大暴れを繰り広げる。ニーソンが暴走機関車と化し、衝突する人間を次々血祭りに上げていく。普段は温厚な親バカな父親だから、余計に怒り沸騰時との落差が可笑しい。

 その続編である『96時間 リベンジ』はしかし、ニーソンの暴走機関車ぶりは随分薄らいでいる。原因のひとつは妻が誘拐された上、娘にそれなりのアクションが用意されたことで、ニーソンの暴走にブレーキがかかってしまったこと。僅かではあるものの、ニーソンが受け身の状態に置かれるときがあり、画面の活気はあっさり奪われる。トルコ、イスタンブールの街並もほとんど活かされない。

 そしてもっと大きな原因は、観る方がニーソンの暴走機関車ぶりに慣れてしまったことだ。「96時間」の興行的成功によりニーソンのアクションスターとしての可能性を見出した映画界はその後、ニーソン主演のアクションを連続して製作する。どれもこれも一見穏やかなニーソンが、とんでもないアクションスキルを見せるという仕掛けが施されている。確かにその度にニーソンに喝采を贈る。若いときよりもぶっ飛ばす還暦越えの男に嬉しくなる。けれど、いつしかちょっとやそっとのアクションでは満足できなくなってくる。普通のアクション映画に見えてくる。

 前作もそうだったけれど、どうしてこうも悪役に知恵が足りないのだろう。妻と娘を狙う理由が復讐という分かりやすいものなのは良いとして、彼らの行動には計画というものが見当たらない。いたずらに犯罪を犯し、まるでニーソンに殺られるのを待っているかのようだ。ニーソンに思い切り人殺しさせるためにはその方が都合が良いと承知しつつ、アクション映画は悪役が重要であるという真実を思い出さずにはいられない。

 クライマックスは拍子抜けだ。あっさりニーソンに狙われた悪役たちが、何の意地も見せることなく散っていく。中盤に用意された、最小限の情報から自分がいる場所を特定する件の方が、よっぽど見ものだ。

 なお、この作品のメッセージは非常に分かりやすい。リーアム・ニーソンの娘には手を出すな。娘のボーイフレンドが今後苦労することは目に見えている。頑張れ、若者よ。さらなる続編を作るなら、娘を溺愛する父親が娘のボーイフレンドを過激に困らせるファミリーコメディにした方が面白いかもしれない。





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