ドン底女子のハッピー・スキャンダル

ドン底女子のハッピー・スキャンダル “Without Men”

監督:ガブリエラ・タリアヴィーニ

出演:エヴァ・ロンゴリア、クリスチャン・スレーター、
   オスカー・ヌニェス、ケイト・デル・カスティーリョ、モニカ・ウルテ、
   イヴェット・イェーツ、マリア・コンチータ・アロンソ、ギレルモ・ディアス

評価:★




 エヴァ・ロンゴリアと言ったら「デスパレートな妻たち」(04年~12年)のガブリエル・ソリス役だ。物質至上主義で、でも意外に情には厚い女をとても華やかに演じている。TVスターが映画に出るときは新しいイメージに挑戦するか、それともTVのイメージを守るかに分かれるものだ。ロンゴリアはもちろん後者だ。誰も彼女に演技力は期待していない。ガブリエルな彼女を見たいのだ。グラマラスに魅力を振り撒いて、かつ高飛車でいてくれたらそれで良い。

 斯くして『ドン底女子のハッピー・スキャンダル』のロンゴリアは、「デスパ妻」と同じ演技だ。間の取り方や表情の作り方、身振り手振りもそのままガブリエルと言って差し支えない。どうせなら服もブランドで固めてくれたら完璧だった。ロンゴリアは革命軍への参加を強要され、神父以外の男がいなくなってしまった村の村長役だ。ガブリエルがアマゾネスな村を自分の思うがままに仕切る。

 どうやらこれは可能性の物語らしい。男が上で女が下という概念の村らしく、女たちは男がいなくなって途方に暮れる。何でもかんでも男に頼りっぱなし。読み書きはできない。労働もしない。電球の付け替えだって一苦労。でも、売春婦はたっぷりいる。一体全体いつの時代の話かと呆れるけれど、その彼女たちが自分たちの価値を知るというのがストーリーの軸にある。どうでもいいけど。

 だって可能性に目覚めるなんて言っても、新たに挑戦することと言ったら、マスターベーションだとか、神父が種馬となる子作りキャンペーン(ただし40歳以下)だとか、女時間を基準にした月経カレンダー作りだとか、下着になって開放的になるだとか…なのだから。志高いポルノ映画なら、もう少しマシな描き方をするはずだ。いや、そうか、これは最初からポルノ映画として作るべきだったのではないか。

 レズビアンカップルが次々誕生するという展開にもべっくらこく。男なんていらない。女さえいればこの世はパラダイス。さあ、女同士楽しくやりましょうよ!そのくせ村に男が入り込んでくると、目をギラギラさせて涎を垂らして品定めだ。さながらようやくエサを見つけたハイエナ。いやホント、こんな話、よく今作ったものだ。

 このポルノ映画にもなり損ねた映画にクリスチャン・スレーターが出演している。戦闘地帯を取材中にこの村の存在を知るジャーナリスト役だ。ラスト30分になってやっと彼は村に足を踏み入れる。そして意味なく半裸になり、10分後には退場(物語上は1日はいたという設定)。記事にして一発当てようと思っていたものの、結局やめる。村を守りたいからだとさ。観客をバカにするのもいい加減にして欲しい。

 フェミニズム云々という概念は退屈なものでしかないと思うけれど、さすがにこれは女をバカにし過ぎている。いや、作り手が女にエールを贈っているつもりだから、タチが悪い。日の目を見た奇跡に軽い眩暈。





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