Mr.ズーキーパーの婚活動物園

Mr.ズーキーパーの婚活動物園 “Zookeeper”

監督:フランク・コラチ

出演:ケヴィン・ジェームズ、ロザリオ・ドーソン、レスリー・ビッブ、
   ケン・チョン、ドニー・ウォルバーグ、ナット・ファクソン、
   ニック・ベケイ、ジャッキー・サンドラー、トーマス・ゴットチョーク

声の出演:シェール、ニック・ノルティ、アダム・サンドラー、
   シルヴェスター・スタローン、ジャド・アパトウ、ジム・ブリューアー、
   ジョン・ファヴロー、フェイゾン・ラヴ、マヤ・ルドルフ

評価:★★




 おそらく企画は「動物が喋ったら面白いだろう」という発想からスタートしたはずだ。ライオンが、クマが、ゴリラが、サルが、キリンが、ゾウが、トラ…はいないか、とにかく動物園で飼われている動物たちがベラベラ喋る。本来何を考えているのか分からない動物たちの本音の炸裂。実写版「マダガスカル」(05年)の線を狙ったに違いない。彼らが大好きな飼育員の恋を応援する。あぁ、なんて愉快なんだ、みたいな。実に安易だ。

 そして、動物を喋らせるワンアイデアで満足してしまったのが、この『Mr.ズーキーパーの婚活動物園』だ。恋の応援なんて言っても、マーキングの仕方だとか吠え方だとか、人間の参考にはならないものばかり。おまけにアニメーションのようなアクロバティックなアクションは望めないから、不自然な口元部分ばかりがクローズアップされる。豪華スターがヴォイスキャストとして当てられているも、全く意味をなしていない。動物たちが信じ難いほどに可愛くない。

 子どもと動物には敵わないとよく言う。ところが、例外はある。この映画において最も可愛いのは動物ではない。人間の女性でもない。なんとびっくり、最も愛らしさを発散しているのが、人間の中年のオッサンだ。おまけにデブ。その名をケヴィン・ジェームズと言う。

 ジェームズが愛敬あるデブであることは周知の事実だけれど、そのチャームが全開になっている。オデコからアゴの幅がほとんど同じというほぼ長方形の顔に乗っかった表情が、何ともまあ、可愛らしい。ゴムのように動く口、常に自信がなさそうな目、不思議とスピード感のある巨体。ジェームズが動物たちの的外れなアドヴァイスを真に受けて頓珍漢な行動に走る様は、間違いなく子どもっぽい。幼稚園児的解釈の演技と言い換えても良い。…それにも関わらず、憎めないのがジェームズだ。動物たちが彼に懐くわけが分かる。ホッとする。友達にひとり欲しいタイプ。

 ジェームズは踊れるデブだ。それを意識した場面がある。あるパーティで天井から降りる白いリボンを腕に巻きつけて舞う場面。ちょっとP!NK姐さんのパフォーマンスも思わせるのだけど、これが踊れるデブ要素を活かしたものでないのが惜しい。車の中でゴリラと一緒にフロー・ライダーの「Low」で身体をちょいと動かすぐらいでは物足りない。せっかくの珍獣ケヴィン・ジェームズの特技を前面に押し出せなかったか。

 それにしても、出てくる人間がジェームズとロザリオ・ドーソン以外、嫌なヤツばかりなのはどういうことだろう。ジェームズの兄は弟の気持ちが考えられないし、そのフィアンセは無神経。かつてフラれた女は飼育員を見下しているし、恋のライヴァルは嫌味なだけの男。同僚の飼育員にいたっては、ゴリラを虐待する!まさか彼らを酷く描くことで、ジェームズの「良い人」をアピールしたんじゃないだろうな。動物たちの無個性と並ぶ、大いなる謎と言える。





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