ザ・マーダー

ザ・マーダー “The River Murders”

監督:リッチ・コーワン

出演:レイ・リオッタ、クリスチャン・スレーター、ヴィング・ライムス、
   ジゼル・フラガ、サラ・アン・シュルツ、マイケル・ロドリック、
   レイモンド・J・バリー、ミシェル・クルージ、メローラ・ウォルターズ

評価:★★




 殺人課の刑事がベッドを共にした女たちが次々殺害される事件が発生。FBIも捜査に介入する。当然のことながら刑事は、かつての恋人リストを作成することになる。そのリストが…とんでもない。男が挙げる女たちは、実に100人に上る。人種も年齢もごった煮。しかし実際に名前挙げられた名前は100人に満たない。名前を忘れちゃった女もいるのだ。あぁ、人生色々。しかし、もっと驚くのは、色男刑事を演じるのがレイ・リオッタであるという点だ。

 いつだって目をギラギラさせているリオッタが、強面俳優界のトップに君臨し続けるリオッタが、セックスよりも暴力の方が断然似合うリオッタが、そんなにもたくさんの女たちといたしただなんて、それだけで笑える。いや、『ザ・マーダー』はシリアスな映画だ。でも、そのことがどうしても頭から離れない。だってリオッタだぜ…。

 こういう話だ。最初に犯人でないかと睨むのは、リオッタ本人になる。裏があるのではないかとどうしても勘繰りたくなる。どれだけ善人っぽくても、例えば二重人格なのではないか、悪いところを映していないだけではないか、と深読みする。或いは、FBIを演じるクリスチャン・スレーターの線も考える。すっかり大作から遠ざかりB級街道驀進中のスレーターが、リオッタ主演作なら悪役でも良いと引き受けたのではないか。

 ところが、犯人はあっさり別に出てくる。マイケル・ロドリックという聞き慣れぬ俳優が演じる(スレーターは何のために出てきたんだ?)。どう考えてもリオッタより弱そうなのは気にかかるものの、まあ良い。彼の手口は猟奇的だ。女を力ずくで押し倒しレイプした後、窒息させ、首を折る。その後、陰部に指輪を挿入する。「セブン」(95年)以降、こうした変態めいた殺害が出てくる映画が本当に目立つ。あまりにも目立って、もはやちょっとやそっとのことでは驚かない自分に気づく。もちろん怖くもない。

 犯人はどうして刑事の過去に寝た女というプライヴェートな情報を知っているのか。死ぬ直前の女に別の女の情報を吐かせるというのが…頓珍漢だ。そんな安易な方法で何人も殺すだなんて、殺される方も堪ったもんじゃない。でもまあ、ある別の目的のため、「男」とも寝るというのは偉いかもしれない。犯人も捨て身だ。男でも、ちゃんとデキるのかね。

 結末はギリシャ悲劇的匂いを出したかったのかもしれない。犯人の境遇も確かに気の毒なところがある。しかし、それよりも後に残るのは、やっぱりリオッタがプレイボーイという無理のある設定だ。殺されたのが元恋人だと知ったリオッタは言う。死体が置かれていた川辺を見て、「12年前、最後に寝たのがあの茂みだ」。野外が好きなのか。記憶力も抜群か。それでいて初めてのセックスが18歳とノーマルだったのに…やっぱり笑ってしまうのだった。





ブログパーツ

blogram投票ボタン

スポンサーサイト



テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

プロフィール

Author:Yoshi
Planet Board(掲示板)

旧FILM PLANET

OSCAR PLANET




since April 4, 2000

バナー
FILM PLANET バナー

人気ページ<月別>
検索フォーム
最新記事
カテゴリ
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

月別アーカイブ
最新トラックバック
QRコード
QRコード
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

Friends
福☆こもろ