南の島のリゾート式恋愛セラピー

南の島のリゾート式恋愛セラピー “Couples Retreat”

監督:ピーター・ビリングスリー

出演:ヴィンス・ヴォーン、ジェイソン・ベイトマン、フェイゾン・ラヴ、
   ジョン・ファヴロー、マリン・アッカーマン、クリステン・ベル、
   クリスティン・デイヴィス、カリ・ホーク、タシャ・スミス、ジャン・レノ

評価:★★




 アメリカ映画を観ていて不思議に思うと言うか呆れれると言うか、とにかく白けた気分になるのは、何かあるとすぐに裁判に持ち込むこと、そしてセラピーに頼ろうとすることだ。いや、セラピーに頼るべき状況というのももちろんあるのだけれど、その必要を感じない出来事でも精神科医に寄り掛かり、安易に安心を得ようという場面が、やたら目につく。もっと自分の力を信じようじゃないか。一応はロマンティック・コメディであるはずの『南の島のリゾート式恋愛セラピー』でもセラピーがど真ん中に置かれる。それも南の島の中心で悩みを叫ぶ。

 このセラピーの奇妙さが第一の見せ場になっている。ところが、これがくだらない。裸になって向き合う。サメが泳ぐ海の中での語らい。卑猥なヨガのポーズでリラックス。集団セラピーを導くのはもはやこんな役ばかりのジャン・レノ先生で、フランス語訛りなのに、なぜだか中華風。後ろ髪を編んでいるあたりはラーメンマンを思わせる。つまらないコントを見せられている気分になるのも仕方ない。

 セラピーの中で夫婦の問題の数々が浮かび上がる。そこに結婚生活だとか男女関係だとか、或いは浮気問題だとか、恋愛にまつわる考察を滑り込ませる。バカ騒ぎしているだけのようで、ちゃんと考えるべきところは考えてますよというアピール。結局「夫婦は夫婦それぞれ」程度の結論しか導けないのなら、潔くバカに徹するべきではないか。だからってギターゲームに熱中されても困っちゃうけど。

 でもまあ、そもそもの作品の狙いが、セラピーよりも南の島のバカンス気分にあるのだ。もっと言うなら、南の島の美しく開放的な景色を背景に、スターたちが遊ぶ様を愛でようじゃないか、というのがコンセプトとしてある。華のある人間たちが楽園で戯れる様、「目の保養」をそのまま映画的快感に結びつけてやれ。あからさまなマーケティング臭が恥ずかしい。ただし、子どもたちをシャットアウトしたのは有難い判断だ。

 真っ青な空と海。元気なヤシの木。高級スパ。ゆったりしたカヌー。気持ち良さそうに泳ぐ魚たち。オシャレなバンガロー。美味い料理。露出度の高い若い女たち(と男たち)。夫たちは、妻たちは…つまりはスターたちは楽しそうだ。ドバイでいい年こいた大人たちがはしゃいでいた「セックス・アンド・ザ・シティ2」(10年)を思い出す。これはその南の島版ではないか。観ている方はその幼いはしゃぎをシラッと眺めるのみ。

 それにしても…我ながら未練がましいけれど、ヴィンス・ヴォーンの肥満化が残念無念だ。こんなに脂肪たっぷりの身体になるとは。この映画も含め、「スウィンガーズ」(96年)以降度々共演しているジョン・ファヴローと見分けが難しくなるとは、あぁ、人生は分からないものだ。





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