アタック・ザ・ブロック

アタック・ザ・ブロック “Attack the Block”

監督:ジョー・コーニッシュ

出演:ジョン・ボイエガ、ジョディ・ウィテカー、アレックス・エスメイル、
   フランツ・ドラメー、リーオン・ジョーンズ、サイモン・ハワード、
   ルーク・トレッダウェイ、ジャメイン・ハンター、ニック・フロスト

評価:★★★




 毎度お馴染み、エイリアンが襲撃してくる。ただし、政府は動かない。軍も気づかない。警察にいたってはエサとしての用途しかなさない。『アタック・ザ・ブロック』はエイリアン襲来映画でありながら、極めて個人的なそれとして描き出したところが面白い。英国映画はハリウッド映画と違って、切り口が風変わりだ。

 …なーんて感心するのは気が早いだろう。英国気質がそう見せているところも確かにある。けれど、より大きな意味を持つのは「金がない」という点ではないか。できることなら視覚効果を存分に使いたい。大スターも起用したい。話を大きく広げたい。ロケーションだってたっぷり取り入れたい。でも、金がないんだ、仕方がない。かくして金がない分を、想像力、創造力で補う。まことに健全かつ正しい判断だ。

 そんなわけでエイリアンがやってくるのはロンドンだ。と言っても観光名所なんか出てこない。ヤツらが襲い掛かるのは公営住宅だ。そこから決して飛び出そうとはしない。ピンポイントにも程がある。でも、それがかえって良い味を出している。インディペンデント精神が可愛らしい表情となって表れた、幸運な一例だ。

 エイリアンはひょっとして、昔ながらの着ぐるみが使われているところも多いのではないか。全身を真っ黒の毛で覆われたヤツらは、ゴリラのようと形容される。毛の固まり以外に分かることと言えば、牙が蛍光グリーンに光るぐらい。これを工夫が足りないと見るべきか否か。ぎりぎり気分が出ているとしても良いのではないか。ただ、その動きには動物的なところ以外のものが欲しかったところだ。

 エイリアンに立ち向かうのは、団地周辺で悪さをしている不良五人組だ。団地ボーイズとでも名づけたい彼らは、夜道で若い女に襲い掛かり、金目のものを巻き上げる。はっきり言ってサイテーだ。しかし、このサイテー軍団を次第に応援したくなるのがミソだ。彼らは帽子の上にフードをかぶったスタイルばかりで見分けが難しいものの、段々個性が出てくる。中でもリーダー格のジョン・ボイエガがなかなかの面構えで見応えあり。デンゼル・ワシントンを思い切り鋭利にした感じだ。15歳という設定には軽く驚く。怖いよ、15歳!

 とは言え、やっと毛が生え揃ったぐらいの15歳だから、攻撃手段には限界がある。銃を使わないのが良い。代わりに彼らは爆竹や花火、ナイフ、バット等を武器にする。ボイエガの武器は刀だ(どういうわけだか日本への目配せがチラホラ)。英国の団地で少年がエイリアン相手に刀を振り回す。妙な組み合わせだ。バックには「俺らの団地は俺らが守るぜ」という声が聞こえる。サイテーでも、変に頼もしい。





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