チェンジ・アップ オレはどっちで、アイツもどっち!?

チェンジ・アップ オレはどっちで、アイツもどっち!? “The Change-Up”

監督:デヴィッド・ドプキン

出演:ライアン・レイノルズ、ジェイソン・ベイトマン、レスリー・マン、
   オリヴィア・ワイルド、アラン・アーキン、マーセア・モンロー、
   グレゴリー・イッツェン、ネッド・シュミッケ

評価:★★




 古今東西、身体交換コメディは作られ続けている。大抵は男女の身体が入れ替わる(そして戻った暁には恋に落ちる)。母親と娘の身体が入れ替わる映画もあった。『チェンジ・アップ オレはどっちで、アイツもどっち!?』は男同士、それも中年のオッサン同士の身体が入れ替わるのがミソだ。そんなの、誰が観たいだろう。作り手は観る側のマイナス思考をプラスに転じさせることができるだろうか。

 結論から言うと、結局最後まで胸踊る楽しさは感じられなかった。何しろ出だしからしてとんでもない。双子の赤ん坊の夜泣きにより起こされた父親が、大便塗れになるのだ。父親は困り果てていたけれど、観る側も同じ表情を浮かべるハメになる。それを考えれば、オッサンふたりの身体交換のきっかけが、街中に設置されている女神像の据えられた泉で一緒に立ち小便をする…なんてのも腑に落ちる。品がないのだ。そして品がないことこそ、面白いと踏んでいるフシがある。

 身体を交換するのは生真面目な弁護士ジェイソン・ライトマンとちゃらんぽらんな三流役者ライアン・レイノルズだ。身体が入れ替わったライトマン(身体はレイノルズ)はポルノ映画に出演させられ、レイノルズ(身体はベイトマン)はちんぷんかんぷんな交渉の場に担ぎ出される。もちろんそれぞれの場所でドタバタが繰り広げられる。ベイトマンはいつもと違う飛ばした演技で楽しそうだけれど、それが物語に伝染することはない。男という生き物は別の身体に入ったところで、色気も何もあったもんじゃない。

 ただしこの映画、女の裸はチョコチョコ出てくる。身体交換から生じる色気が期待できないなら、別のところから捻り出そうということらしい。だけれどしかし、これがまたどうもピントがずれている。妙に歳喰った女だったり、赤ん坊生まれる寸前の妊婦だったり、悪乗りでベイトマンだったり…。どうせなら綺麗どころを脱がせなさい。

 …と思ったところで、レスリー・マン、オリヴィア・ワイルドも脱ぎ始める。マンは赤ん坊の授乳場面と腹の調子がおかしくなった場面ということでやや期待ハズレであるものの、ワイルドの方はちゃんとセックスシーンで脱ぐ。乳や尻を見せる。若々しく綺麗な身体でよろしい。気の強そうな顔もよろしい。スタントダブルに見えなくもないところには目を瞑る。この映画で脱いじゃって良いのかという心配もしないことにする。

 身体交換から導き出される教訓はもちろん、「自分の人生がいちばん。一生懸命自分の人生を生きよう」という、実にありふれたものだ。そんな行儀の良さは要らない。ベイトマンの娘がバレエ発表会で意地悪な友達に逆襲する件にあるような毒を、せめて要所要所に仕込むべきだった。思わず感心してしまうほどの、呆れた価値観とギャグの背負い投げが必要なのだ。





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