バトルシップ

バトルシップ “Battleship”

監督:ピーター・バーグ

出演:テイラー・キッチュ、アレクサンダー・スカルスガルド、
   リアーナ、ブルックリン・デッカー、浅野忠信、
   リーアム・ニーソン、グレゴリー・D・ガドソン、ジェシー・プレモンス、
   ジョン・ベル、ピーター・マクニコル、ジョシュ・ペンス

評価:★★




 一言で言うならば、『バトルシップ』は海洋版「トランスフォーマー」(07年)だろう。マイケル・ベイだとかローランド・エメリッヒあたりが監督していないのが不思議だ。今回宇宙からやってくるエイリアンが不時着するのは、ハワイ沖の海。その近くで環太平洋合同演習(RIMPAC)を行っていた海軍と対決する。海、陸、アメリカ本土に登場人物を配置、それぞれに役割を与えながら、エイリアンとの対決に向かい合う。散りばめられるのは笑いと涙、そして女。VFXとロックミュージックもたっぷり。基本だ。そして、基本以外何もない。

 見せ場がバトルシーンにあることは言うまでもない。宇宙から飛来した巨大な宇宙船とアメリカと日本を中心にした軍艦が大海原で激突する。これが…普通なのだ。設定上、海という舞台を活かしたアクションが並べられて然るべきなのに、出てくる戦闘描写がどこかで見たようなものばかり。水が重要な意味を持つ戦いは微塵もなく、それどころかアクションの幅を狭めることしかしないのが無念。結局バトルの中心になるのは砲撃だ。エイリアンとの直接対決は狭い艦内に限られ息苦しい。しかも、カメラが対象物に寄り過ぎて、何が起こっているのか理解し辛い。作り手もアクションに限界を感じたのか、陸の方で動きをつける。そういうのは逃げと言うのだ。

 「トランスフォーマー」風なのは宇宙船が次々と形を変えていくところだ。基本は軍艦タイプで、それが「トランスフォーマー」のあのリズムでメカらしさを強調しながら変身を遂げていく。巨大な乗り物が形を変えていく様は確かに男の子心をくすぐるものだ。ただ、まだ動きが早い。「トランスフォーマー」ほどではないにしても、相当スピーディに変身を遂げていくので、その過程を味わう暇がない。ついでに言うと、途中強力な武器として登場する、ヨーヨーのような円盤型兵器も「トランスフォーマー」風だ。

 最初からずっとこの調子なので当然飽きが来る。ただ、終盤で突然アナログな匂いを放ち始めるのは、ちょっとだけ嬉しい。最新型の軍艦を全て失った地球軍は、もはや動くのかどうかすら分からない、今は記念碑として使われている船を使って戦いに挑む。しかも動かすのは、引退したジイサンたちだ。足を失った兵士に見せ場を作るところは、さすがにあからさまが過ぎるものの、まあ作り手が言いたいことは伝わる。

 主人公の人物設定は、ちゃらんぽらん青年が戦いを通じて成長していくというものになっている。古今東西、ありふれたものだ。最近だと「グリーン・ランタン」(11年)がそうだったし、日本の「海猿」(04年)なんかもこのパターンだ。多分主人公を動かしやすいのだろう。演じるテイラー・キッチュはジェームズ・フランコから翳りを取り除いたような印象。大味な感は拭えないものの、ひょっとしたらそこが役柄に合っていると言えるのかもしれない。兄役のアレクサンダー・スカルスガルドに心配をかけるところは悪くなかった。「弟」が似合う。

 日本から参加した浅野忠信は、キッチュに次ぐ重要な役柄と言えなくもないのに、陳腐なセリフばかり喋らされているのが哀しかった。美味しいところはキッチュに持っていかれているし…。リアーナも身体を動かしているのは結構だけれど、胸に焼きつくような見せ場はなく終わった。剛力彩芽に似ているなぁとずっと考えながら眺めていた。





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