セント・トリニアンズ女学院

セント・トリニアンズ女学院 “St. Trinian's”

監督:オリヴァー・パーカー、バーナビー・トンプソン

出演:ルパート・エヴェレット、コリン・ファース、ラッセル・ブランド、
    タルラ・ライリー、ジェマ・アータートン、レナ・ヒーディ、
    ジョディ・ウィテカー、キャスリン・ドライスデイル、リリー・コール、
    ジュノー・テンプル、ミーシャ・バートン、ルーシー・パンチ、
    トビー・ジョーンズ、スティーヴン・フライ

評価:★




 「イカれた魔法学校みたいなのよ」。転校してきたばかりの少女が、その惨状に耐えかねて父親に電話をかける。そのときに言うセリフだ。何と言うか、大袈裟じゃなく、同じようなことを思う。ありとあらゆるタイプの女生徒が闇鍋のように放り込まれた無法地帯。少女がこの中で鍛えられていくという一応のストーリーは用意されているものの、それよりも何よりも思うのは、「ハリー・ポッター」のパロディにしか見えないということだ。

 前述のようなセリフが出てくるあたり、ひょっとして作り手も意識して作っているのだろうか。原作は英国のイラストレーター、ロナルド・サールの漫画とのことだけれど、描写の多くが、本当に「ハリー・ポッター」を連想させるものになっている。ある意味マジカルな生徒たち。それに負けない教師たち。ライヴァル校が存在するし、ホッケーはクィディッチみたい。学校が存続の危機に陥るというのも共通している。

 いや、パロディならパロディで構わない。問題はそのパロディが恐ろしく低レヴェルであることだ。それこそ問題児が起こす問題を次から次へと投入することで持たせているような作りが、退屈を山のように積み上げる。悪知恵には陰湿さがあり、それが快感に変わる瞬間がない。問題児コレクションも充実はせず、外見はぶっ飛んでいても、ほとんど無個性のままに暴れている。

 ある人物が「男にとっては非行でも、女にとっては自由なのよ」と言う。おそらくこれは作品のテーマにも繋がるものなのだけど、ほんのこれっぽっちも伝わるものがない。ただ、くだらないだけ。そして、そのくだらなさに芸がない。せめてアナーキーな魅力を見せてくれー。

 配役に触れないわけにはいかない。何と言っても、「アナザー・カントリー」(83年)のルパート・エヴェレットとコリン・ファースの共演に目が行く。しかも、しっかり「アナカン」を意識した共演になっている。エヴェレットは二役で登場、そのうちの一人は女校長で、文部大臣のファースとすったもんだを繰り広げる。ほとんど悪乗りの域なのだけど、エヴェレットもファースも楽しそうだ。観てる方は楽しくないんだけど。ちなみに女装したエヴェレットはグレン・クローズ風の魔女みたいだ(あのカミラ夫人を意識しているようにも見受けられる。名前もカミラだ)。もちろん美女ではない。あぁ、「アナカン」は遠くになりにけりとため息をつく。ふたりのデュエット曲「Love Is In The Air」を聴いて、「貴重だー」なんて騒ぐ人は…いるのだろうか。

 エヴェレットとファース以外も、意外にキャストが豪華だ。英国の注目株が次々顔を見せる。それでまた、ふと思ってしまったのだ。ひょっとして『セント・トリニアンズ女学院』は「ハリー・ポッター」シリーズに出られなかった面々が集まっているんじゃないだろうな。一人も被っていないのが怪しい…。





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