ザ・エッグ ロマノフの秘宝を狙え

ザ・エッグ ロマノフの秘宝を狙え “Thick as Thieves”

監督:ミミ・レダー

出演:モーガン・フリーマン、アントニオ・バンデラス、ラダ・ミッチェル、
   ロバート・フォースター、ラデ・シェルベッジア、マーセル・ユーレス、
   ジョシュア・ルービン、トム・ハーディ

評価:★★




 歳の離れたスターが師弟関係に通じる結びつきのある役柄で共演すると、どこからともなくエール交換のような趣が漂うものだけれど、若い方が既に50代に入っているアントニオ・バンデラスなので、そういうフレッシュな面白さはほとんどない。バンデラスはモーガン・フリーマンのような風格はまだなく、どこかひよっこイメージを残しているため、ギリギリ成立したような印象だ。でもまあ、それがなくても見ておきたいふたりではある。

 泥棒映画は盗みのテクニックがポイントになるのはもちろんなのだけど、『ザ・エッグ ロマノフの秘宝を狙え』はそのあたり、多くの失敗泥棒映画と同じく適当に済まされている感は拭えない。ハイテクなんだかローテクなんだかよく分からないまま、小難しいところはそれっぽく、そして都合良く処理され、でもアナログな定番場面はきっちり押さえられてはいる。退屈ではないもののどこかで見たような場面を繋ぎ合わせただけに見えなくもないのは、最低限の演出で終わっているからなのだろう。これを生温いと斬り捨てるか、それともそのチープさを楽しむか。判断は分かれるだろうけれど、どうも憎めないチャームが勝っている気がする。

 …というのも、泥棒場面の後の二転三転を含め、フリーマンもバンデラスもチープを承知で楽しんでいるように思われるからだ。アカデミー賞に絡むような内容じゃないし、思わず唸るシナリオというわけでもない。誰も見抜けないようなトリッキーな展開も思わずニヤリとしてしまうセリフもない。でも、たまにはこうしてバカをやるのもいいじゃないかと気楽に作品に臨んでいるようで、それが妙な魅力を醸し出しているように思うのだ。もちろんこれは計算ではないだろうし、そういうところを褒められても作り手は嬉しくもないだろうけれど、映画では時たまこういう不思議な愛敬を持った作品が出現するのも事実だ。

 例えば、美術館に盗みに入る際、バンデラスが荷台のようなものに腹ばいになり、フリーマンの指示の下、レザー光線を潜り抜ける件など、やけに可笑しい。ほとんどコント仕様の演出なのだけど、こんなマヌケな格好で、どこかで見たような場面をやってのけるふたりが笑える。なんだか子ども時代に帰っているみたい。

 まだまだ現役だとアピールしたいのか、バンデラスがやたら色気をアピールしているのも可笑しい。尻丸出しで無駄にセックスシーンをこなす直接的シーンよりも、ラダ・ミッチェルにアタックする際のあの手この手がイイ。バーで飲んだり踊ったりした後、その際に盗んだ鍵を持って先回りし、ミッチェルを出迎える場面など、いやー、ほとんど昭和のプレイボーイじゃないか?イイヤツだ…。ミッチェルよ、そしてメラニー・グリフィスよ、バンデラスを大切にするが良い。





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