ブルー 初めての空へ

ブルー 初めての空へ “Rio”

監督:カルロス・サルダーニャ

声の出演:ジェシー・アイゼンバーグ、アン・ハサウェイ、レスリー・マン、
   ジェマイン・クレメント、ロドリゴ・ガルシア・ウィル・アイ・アム、
   ジェイミー・フォックス、ジョージ・ロペス、ワンダ・サイクス、
   トレイシー・モーガン、ジェジク・T・オースティン、ジェーン・リンチ

評価:★★★




 実写にも言えることだけれど、アニメーション映画はとにかく画が重要だ。どれだけ話が面白くても、画が楽しくないと、その世界にどっぷり浸かることは不可能だ。パフォーマンス・キャプチャーを用いたアニメーションをどこか冷めた目で見てしまうのは、人間の表現法が生々しいのが受けつけられないからだ。目を楽しませることこそ、アニメーション製作で、第一に目標とすべき点だと思う。

 その点をクリアしているのが嬉しい『ブルー 初めての空へ』の画の最大の特徴は、とにかくカラフルであるところに尽きると思う。無理矢理カラフルなのではない。物語上必然があってカラフル。主人公はセルリアンブルーのインコで、自分が絶滅危惧種だと知った彼が、リオデジャネイロで冒険を繰り広げる様が描かれる。ブラジルのあの陽気な空気が画面一杯に広がる。そしてそれを表現するために画がトロピカルカラーで仕立て上げられているのだ。

 赤や青、黄色といった原色はもちろん、緑も紫もピンクもオレンジも溢れる。グレイや黒といったダークな色も、明るい色とのコンビネーションにより、違った表情を見せる。色というのは組み合わせにより、果てしない可能性があるのだということを知らしめる画面。一見色という色を闇雲に放り込んでいるだけのようで、しかし一切雑な印象はない。色と色がぶつかり合う面白さを追求したゆえの色の氾濫であり、それが、ただそれだけが、気分を一気に盛り上げる。

 そしてここにサンバミュージックが加わる。リオと言ったらもちろん、カーニバル。人間も動物もあの派手な衣装をまとい、あのリズムに乗って踊りまくる。監督のカルロス・サルダーニャは本当にリオに出身だそうで、おそらくその再現は正確なものに近づいているはずだ。サンバが、ダンスが、そしてそれを愛する人々と動物が、人生の楽しさに笑顔を見せる。その輝きよ。

 そしてさらにヴォーカルの面白さが入り込む。ジェシー・アイゼンバーグ、アン・ハサウェイら人気スターたちが、声だけでも技術と華のあるところを惜しまずに見せる。彼らの掛け合いから生まれるユーモアが、ただでさえ元気な画面に更なる活気を与える。ミュージカル場面が僅かしかないのが惜しいものの、人間の声が挿入されることで画面が完成するというのは、なんだか誇らしい。

 インコの名前はブルーという。実はアオコンゴウインコである彼がリオデジャネイロで自分のルーツを知るという話はさほど新味はない。ただ、そこに同じ絶滅危惧種であるジュエルとのロマンスが絡まり、飽きることはない。ブルーはジュエルとの恋を実らせるため、本当の自分を発見することになる。カゴの中でのんびり暮らしていたため、飛ぶことすらできなかった彼が、遂に空に羽ばたく場面はなかなかの快感。アニメーションでしか表現できない爽快さに胸躍る。

 ただし、密漁業者に捕らえられたブルーとジュエルが鎖で繋がれたままに過ごす場面が長過ぎる。繋がれた状態で恋が芽生えるというのは分かるものの、それと引き換えに画面が窮屈になってしまった印象がある。鳥が自由に空を舞い上がる快感に賭けても良かったのではないか。





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