テイカーズ

テイカーズ “Takers”

監督:ジョン・ラッセンホップ

出演:イドリス・エルバ、マット・ディロン、ポール・ウォーカー、
   ヘイデン・クリステンセン、ジェイ・ヘルナンデス、
   マイケル・イーリー、ティップ・“T.I.”・ハリス、クリス・ブラウン、
   スティーヴ・ハリス、ジョナサン・シェック、
   マリアンヌ・ジャン=バプティスト、ゾーイ・サルダナ

評価:★★




 『テイカーズ』には映画ファンにはよく知られているスターばかりが登場する。通好みというのとは違うけれど、顔が見られたら嬉しくなるような面子になっている。それなのに作品に漂うのはB級映画の匂いだ。どれだけ頑張ってもトップには立てそうにない小物感がたっぷり。もちろん褒めている。

 銀行強盗を重ねることで贅沢三昧の暮らしをしている五人組がメインだ。その生活風景がバカバカしくてよろしい。大好きな高級車をぶっ飛ばし、美味い酒をかっ喰らい、綺麗な姉ちゃんたちと素っ裸で楽しいことをする。うひょーっ、これぞ男の夢!…みたいな。もうすっかり大人だけれど、たまに「仕事」して、あとは人生で遊んでます的な暮らし。単なるあんぽんたんと言うことも可能だけれど、妙に憎めないのは何故だろう。「オーシャンズ11」(01年)みたいなのを目指しながら、どうしてもそこには辿り着けないチープさが、彼らにはこびりついているのだ。粋には程遠く、でも結局、世の中そんな男ばかりだろう。

 要するに、大変気ままに強盗事件に挑んでいる。それはまあ、結構なのだけど、さすがに強盗計画はもっと綿密なのものにして欲しかったところだ。スマートさをモットーにしている集団のはずなのに、どう考えても一般人を巻き込むだろうキメの粗い仕事ぶり。道路に穴を開け、現金輸送車を地下に落としたところで金を頂戴しようというアイデアが、何ともまあ生温い。大胆不敵と感心したいのに、大味極まりない匂いが鬱陶しく感じられる。五人組の得意分野というものが描き分けなされていないのも問題で、チームプレイの楽しさが皆無。人物交換をしたところで、何の問題もないだろう。

 中盤の山場にあるこの強盗場面にはガックリ来るのだけれど、意外やその後持ち直す。それまでほとんど目立っていなかったクリス・ブラウンが突如、刑事のマット・ディロン、ジェイ・ヘルナンデスと共に街中で追いかけっこを始める。このときのスピード感が素晴らしいのだ。ブラウンは元体操選手という設定なのだろうか、やたら動きがアクロバティックで、フツーの人間なら骨折に次ぐ骨折だろうパフォーマンスを連発。思わず吹き出してしまう「そんなバカな」アクションの嵐。しかもこれだけたまげた運動能力なのに、一向にディロンやヘルナンデスとの差が縮まらない。拍手でもしたい気分になる。

 ブラウンの(スタント活用)アクションで笑った後は、再び画面はおかしな方向に向かう。やたら人が死んでいき、陰惨なムードが立ち込めてくる。まとめに入るのかと思いきや、突然ロシア人が暴走し始めたり、警官のほの暗いところが出てきたりと、どうやら作り手も何を描いているのか分かっていないようだ。とりあえず派手に演出しておけばOK的な破綻があちらこちらで見られる。これを寛容に見せるにはB級の愛嬌だけではパワー不十分。

 五人組の中心にいるのがイドリス・エルバというのがそもそも間違いだと思う。五人の中で最も体格の良いエルバが中心にいると、画面のバランスが取れない。彼が重たそうに身体を動かす度に、軽快さが半減する。静の場面はともかく、動の場面ではその感が強く、居心地悪い気分になる。





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