ハッピー フィート2/踊るペンギンレスキュー隊

ハッピー フィート2/踊るペンギンレスキュー隊 “Happy Feet Two”

監督:ジョージ・ミラー

声の出演:アヴァ・アクレス、イライジャ・ウッド、ロビン・ウィリアムス、
   ハンク・アザリア、アリシア・ムーア、ブラッド・ピット、マット・デイモン、
   ソフィア・ヴェルガラ、コモン、ヒューゴ・ウィーヴィング

評価:★★




 このアニメーションシリーズの最大の美点は、言うまでもなくペンギンの可愛らしさだ。いや、もっと限定するべきだろう。ペンギンの子どもの可愛らしさだ。ほとんど球体の胴体。ふかふかの毛並み。短くバタバタする手足。青い目。黄色いくちばし。そしてもちろん白と黒のコントラスト。よちよち歩きがその可愛さを決定づける。しかもこれでダンスしてしまうのだから、ほとんど反則というものだ。辛抱タマラン。

 一作目「ハッピー フィート」(06年)の最大のミスは主人公の子ペンギンを早々に成長させてしまったことにあった。大人ペンギンも可愛くなくはないけれど、それでも子ペンギンの可愛さ十分の一ってところがせいぜいだろう。子ペンギンだった頃の可愛さを知っているから大人になってしまうと、「あんなに可愛かったのに…」と日本のあちらこちらでも聞かれるセリフをつぶやくハメになる。『ハッピー フィート2/踊るペンギンレスキュー隊』はその反省を活かしたのか、最初から最後まで子ペンギンが出ずっぱりなのが嬉しい。主人公は前作に引き続いてのマンブルと、その愛息のエリックなのだ。うん、やっぱり辛抱タマラン。

 3Dになったことで、絵柄はますます綺麗に感じられる。実写と違い、アニメーションは3D映像の完成形に着実に近づいている。風景が美しいのもちろんのこと、今回は2匹の小エビを登場させることで、南極の細部を探る試みがなされている。氷の表面、アザラシの毛並み、ペンギンのアップ…人間の目からは見えない部分がフォーカスされ、3Dの滑らかさによって表現されるのは愉快なポイントだ。3Dは水中描写でも威力を発揮。立体性が鮮やかに浮かび上がっている。

 ただし、物語は絵柄ほどには弾けない。一作目のように環境問題について説教を続けないのは有難かったけれど、倒壊した氷山に閉じ込められてしまった仲間たちを助けるという軸の部分が細く頼りない。それにも関わらずテーマはてんこ盛り。描かれるエピソードも多い。結果短編映画の継ぎ接ぎでも眺めている気分になる。

 父子関係。種族問題。人種問題。子育て問題。環境問題。思いやり。勇気。ロマンス。子どもの成長(「ファインディング・ニモ」(03年)を連想)。…いずれも間違ってはいない。正統派の、安心して受け止められるメッセージばかりだ。ただ、それぞれがひとつのエピソードで完結してしまい、後に繋がっていかない。仲間の救出話が脆い証拠。

 数え切れない数のペンギンたちが同じアクションを見せる場面には興奮する。ダンスシーン、タップシーン、歌唱シーンはもちろん、流れ作業で魚を運搬するシーンが秀逸。マスゲーム的に規律正しいのが快感。某国の軍隊には決して見られない美しさ、優雅さがあるのだった。





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