パラノーマル・アクティビティ3

パラノーマル・アクティビティ3 “Paranormal Activity 3”

監督:ヘンリー・ジュースト、アリエル・シュルマン

出演:ジェシカ・ブラウン、クロエ・チェンゲリ、ローレン・ビットナー、
   クリストファー・ニコラス・スミス、ダスティン・イングラム、
   ジョアンナ・ブラッディ、ハリー・フート、
   ケイティ・フェザーストン、スプレイグ・グレイデン

評価:★★★




 どうやらこのシリーズは、年に一本のペースで作品を重ねることが定着したらしい。ストーリーらしいストーリーはあってないようなものなので、いくらでも話は膨らませられるだろう。『パラノーマル・アクティビティ3』では一気に20年近く遡り、ケイティとクリスティの幼少時が描かれる。後に恐ろしい惨劇を経験する姉妹は、過去に何を経験していたのか。そういえば彼女たちは子ども時代の記憶がないようなことを前二作で話していた。用意周到である。

 以前に遡ると言っても、実のところ怖がらせ方は同じで、新しく提供される情報にもそれほどの詳細はない。せいぜい悪魔や魔女が絡んだエピソードが出てくるくらいで、でもそれを知ったからと言って、シリーズに新しい顔が見えてくるわけではない。これまで同様ビデオ撮影がなされ(ただし、時代を感じさせるようにVHSだ)、それが家の中で怪現象を捉える。

 このシリーズ最大の特徴は固定カメラの映像が生み出す恐怖にあったと思う。大袈裟な装飾がなされるわけではないのに、固定カメラが映し出す映像は、何も起こっていないときでも想像力を刺激して、身体の芯から冷えてくる恐怖を呼び起こす。今回固定カメラは子どもたちの寝室、母親とその恋人の寝室に設置される。不振な物音、おぼろげな人影、何より何も起こらない静寂が怖い。ただし、怖くても人は慣れてしまうものなのだ。前二作での経験が、冷静な恐怖との対面を促す。

 …ということに作り手も気づいていたのかもしれない。実はキッチンとリヴィングルームが繋がった場所にもカメラが設置される。そしてこれが動くのだ。扇風機の首振り機能を利用して室内を撮影する。角度にして130度ぐらいだろうか。左右に首を振るカメラは、最初は何も映っていなかったのに、首振りから戻ってくると明らかに奇怪な事態が映っている。ポイントは一定間隔・一定のリズムで首振りがなされるということ。その規則性が固定カメラ同等の、或いはそれ以上の恐怖を刺激する。新しいビデオ撮影法により新味を出そうする試み、なかなかの成果を上げているだろう。もう一歩でコントになっちゃうところをなんとか切り抜けている(喜劇にも応用できるカメラワークだ)。

 少女だった頃のケイティとクリスティを演じる子役たちの顔も怖い。特にクリスティなど愛らしい顔立ちなのだけど、純真無垢ゆえか、邪悪なものの鏡になったように、時折大いに不安を煽る。夜見ると人形が怖いのと同じパターン。関係ないのに、お菊人形を思い出す。

 それにしても…こんな怖い現象が起こっているのに、どうして親子一緒に眠ろうとしないのか。赤ん坊のときから両親とは別の部屋で寝るのが普通とは言え、非常時ぐらいイイじゃないの。暗くても電気を点けようとしないのと同じくらいに腑に落ちないのだった。





blogram投票ボタン

ブログパーツ

スポンサーサイト



テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

プロフィール

Author:Yoshi
Planet Board(掲示板)

旧FILM PLANET

OSCAR PLANET




since April 4, 2000

バナー
FILM PLANET バナー

人気ページ<月別>
検索フォーム
最新記事
カテゴリ
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

月別アーカイブ
最新トラックバック
QRコード
QRコード
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

Friends
福☆こもろ