ラルゴ・ウィンチ 裏切りと陰謀

ラルゴ・ウィンチ 裏切りと陰謀 “Largo Winch II”

監督:ジェローム・サル

出演:トメル・シスレー、シャロン・ストーン、ウルリッヒ・トゥクール、
   ローラン・テルジェフ、マメ・ナクプラシット、オリヴィエ・バルテレミ、
   ニコラ・ヴォード、クレーメンス・シック

評価:★




 フランスのアクション映画はつまらない。指摘するまでもなく、多くの人が感じていることだろう。フランスこそ世界No.1とでも言いたげに、ハリウッド映画に対抗するような派手なアクション映画が途切れることなく出てくる(他の国からはほとんど出てこない。アジアからはオリジナル性を大切にしたものが出てきているが…)。不思議なことに全部同じ印象。ダメハリウッドを見習うような内容をたっぷりの水で薄めたような手応え。

 『ラルゴ・ウィンチ 裏切りと陰謀』はその集大成のような映画。ビルマ、香港、タイ、スイス、フランス…世界を股にかけて動き回る主人公。政治問題や国際問題、企業の絡んだ陰謀を放り込みスケール感を捻り出そうとするも、中身は充実から程遠い。グラフィック小説が原作と聞くと驚く。とてもそれに見合った題材でも物語でもないし、画面のケレン味も不発だ。せめてアクションだけでも独創的にできなかったのか。

 出てくるアクションは、その気分を出すことに全力がかけられている。矢継早のカット割りに加え、やたらとカメラを揺らす。たったこれだけに全力を尽くし、興奮を引き出そうとしている。実際それっぽい空気にはなっている。けれどニセモノは結局、画面にホンモノの活気をもたらすことはできない。せいぜい揺れに酔うぐらい。

 衝突と爆発。疾走と急降下。殴り合いの乱闘に銃撃戦。ワンパターンをあの手この手で見せようとするも、その空虚感は消しようがない。カーアクション、機内バトル、スカイダイヴィングをしながらの格闘…シチュエーションは色々あっても、受け取るイメージは皆同じだ。大変に金太郎飴的。

 話は大いに分かり難い。理解力が足りないだけと言われたらそうなのかもしれないけれど、無駄に入り組んでいるとしか思えない。まるで複雑さこそを目指しているようにも感じられる。知性をアピールするにはこれぐらいしなくてはいけないとでも考えているような。画面のスピード感を殺すことしかしていないという事実に気づいて欲しい。途中からもはや筋を追う気力が失せる。その分の集中力をシャロン・ストーン観察に回した方が良い。

 ちゅーかストーン!何故こんなところに顔を見せているのだ。主人公を追い詰める検察官役で登場するストーン、どこにも彼女が演じる必要性が見当たらない。見せ場も皆無。しかも綺麗に撮られていない。ヘアスタイルは適当だし、何より衣装がチープだ。「氷の微笑」(92年)から20年経ってこれかよ!出稼ぎとは言えもう少し良い話があるだろうと呟くハメになる。

 主人公を演じるトメル・シスレーはアレッサンドロ・ニヴォラとブラッドリー・クーパーを足したような俳優。ちょっとジェリー・ブラッカイマーを連想させるときもある。身体を動かしているんだかいないんだか、中途半端に画面を動き回る。ただ、ひょっとすると運動能力はそれほど高くないのではないか。タイの奥地で走る場面で、走りのフォームがカッコ良くなかったのが気になって気になって…。





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