ラスト・エクソシズム

ラスト・エクソシズム “The Last Exorcism”

監督:ダニエル・スタム

出演:パトリック・ファビアン、アシュリー・ベル、アイリス・バー、
   ルイス・ハーサム、ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ

評価:★★




 『ラスト・エクソシズム』で最も怖いのは、少女の顔だ。整った顔立ちで、無理矢理美人と言えなくもない16歳。そしてよくよく観察してみると、ポール・マッカートニーにそっくりだと気づく。目周り、口周りが似ていて、気づいてしまうとそうとしか見えなくなる。少女はマッカートニーのままに、顔を歪める。目を剥く。奇声を上げる。身体を反らせる。あぁ、ポール!…じゃなかった少女!憑かれた演技も大変だ。

 明らかに「パラノーマル・アクティビティ」(07年)の成功を意識している。ホラーとモキュメンタリーの相性が良いと確信した者による、新たなる「エクソシスト」ムービー。ただ、撮影隊による映像という設定は、「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」(99年)を彷彿とさせる。つまり新鮮味はさほどない。

 いくつかの面白いショットがある。人形を浴槽に沈める画。ナイフで頬を切り裂かれた兄の画。少女がビデオカメラを持って移動する件は、モキュメンタリーならではのユニークさだろう。不安定さが増幅していく。やはりホラーとモキュメンタリーの組み合わせは悪くないのだ。

 それなのに作り手は、モキュメンタリーにこだわり切れなかった。最も残念なのは効果音を入れてしまったところ。何箇所も存在する。また、一台のカメラでは撮るのが不可能な、編集映像も目立っている。構図やイメージそのものに恐怖を与えようとしたがゆえの愚行だ。作り物感が急浮上して全くの逆効果。途端に恐怖が薄れていく。

 人間の動かし方は良くできている。とりわけ悪魔以外、少女を取り巻く人々の中に恐ろしいものを見つける姿勢が良い。例えば、医学を信じない父の振る舞いには寒気がする。

 科学と宗教を衝突させるために、悪魔を信じない悪魔祓いを主人公にしたのも上手いと言えるだろう。あまりに頑なに悪魔の存在を否定するので、「悪魔よ、懲らしめてやるが良い」と悪い方に肩入れしてしまったりして…。





blogram投票ボタン

ブログパーツ

スポンサーサイト



テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

プロフィール

Author:Yoshi
Planet Board(掲示板)

旧FILM PLANET

OSCAR PLANET




since April 4, 2000

バナー
FILM PLANET バナー

人気ページ<月別>
検索フォーム
最新記事
カテゴリ
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

月別アーカイブ
最新トラックバック
QRコード
QRコード
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

Friends
福☆こもろ