ステイ・フレンズ

ステイ・フレンズ “Friends with Benefits”

監督:ウィル・グラック

出演:ジャスティン・ティンバーレイク、ミラ・クニス、
   パトリシア・クラークソン、ジェナ・エルフマン、
   リチャード・ジェンキンス、ブライアン・グリーンバーグ、
   ウッディ・ハレルソン、ノーラン・グールド、アンディ・サムバーグ、
   エマ・ストーン、ジェイソン・シーゲル、ラシダ・ジョーンズ

評価:★★★




 ロマンティック・コメディで最も重要なのが主役男女の配役であることは間違いない。どれだけ物語が面白くても、主役カップルに真実味が感じられないと、作品はちっとも輝かない。そして男優と女優の相性というのは、意外なほどデリケートなものなのだ。ちょっとのズレが大きな歪みを生んでいく。その点において『ステイ・フレンズ』は奇跡的と言って良い。ジャスティン・ティンバーレイクとミラ・クニスがとにかくお似合いだ。

 題材は「抱きたいカンケイ」(11年)でも取り上げられたばかりの「セックスフレンド」というやつ。何で今更という気分がどうしてもする。なのにあら不思議、ティンバーレイクとクニスのケミストリーが最高にチャーミングなので、古臭さが吹き飛ばされ、むしろ「今」の映画に見えてくる。

 身体だけの関係を続けるのは思いの他難しい。身体の反応は決して心のそれと切り離せないものだからだ。もちろん演技により納得させるのも簡単ではない。「抱きたいカンケイ」のナタリー・ポートマンとアシュトン・カッチャーを見ても明らかだ。…にも関わらずティンバーレイクとクニスのそれは、本当らしく見える。セックスをテニスに例える場面が出てくるけれど、まさにその印象が強い。ぽんぽんラリーが続けられる、透明な汗が飛び散る、心地良い疲労が浮かび上がる。技をキメたときの快感が訪れる。

 後半はセックスフレンドの限界を感じることになるという予測通りの展開となる。ところがこれがまた、退屈とは無縁だ。セックスフレンドというものがそれまでに丁寧に描かれていたため、その気づきまでの伏線が周到に張り巡らされているため、そして何よりクニスの力が逞しく引き出されているためだ。

 クニスが素晴らしい演技センスで魅せる。セックスフレンドを試してみるくらいにサバサバした外観なのはもちろん、そこに女というイキモノの、理屈では説明し難いものをじわじわ滲ませていく。おそらく自分を笑い飛ばせる人でもある。リズミカルなティンバーレイクの演技を殺さない器用さも見せる。なおかつ、スター性も十分に感じさせる。

 主役男女の関係を跳ねるように撮り上げた作りの中に、家族の問題を持ち込んでしまったのは残念だ。いや、作り手も重くなり過ぎないように気を遣ってはいる。ストーリーの流れ上は理解できるところもある。ただ、家族問題は話の重量を必要以上に重くする。

 作り手が目指したのは往年のロマンティック・コメディ、それもスクリューボール・コメディだろう。畳み掛けられるセリフや編集の切り返しに影響が色濃く見られる。ただ、その再現に成功しているかと言うと、首を傾げる。頑張ってはいても、レプリカの匂いは拭えない。それはおそらくハイテクに彩られた今という時代とセックスという題材がスクリューボールには似つかわしくないからではないか。

 尤も、この映画はスクリューボールにはなれなくても、スポーティな魅力はたっぷりだ。ティンバーレイクとクニスは役者というよりスポーツ選手的な立ち位置。そこから生まれる絆を信じさせてくれたのが、いちばんのお手柄だ。





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