グリーン・ランタン

グリーン・ランタン “Green Lantern”

監督:マーティン・キャンベル

出演:ライアン・レイノルズ、ブレイク・ライヴリー、マーク・ストロング、
   ピーター・サースガード、ジェイ・O・サンダース、テムエラ・モリソン、
   タイカ・ワイティティ、アンジェラ・バセット、ティム・ロビンス

声の出演:ジェフリー・ラッシュ、マイケル・クラーク・ダンカン

評価:★★




 冷静になって考えると、かなり羨ましい能力だ。恐怖を克服、意志を強く持つことで目の前に自分の思う心のイメージを物質化できるというのだ。敵に対抗するための銃はもちろん、愛する人に贈るネックレスや高速の飛行機だって手に入れられる。四次元ポケット級の自由自在ぶりと言えるだろう。

 ところが『グリーン・ランタン』、こんな羨ましい力を持つヒーローなのに、彼になりたいとは露ほども思わない。何はさておき、見た目がカッコ良くないのだ。見た目で人や物事を判断するのは卑しいことだとよく言われるけれど、映画の中においてはそれは当てはまらない。だってグリーン・ランタンはヒーローなのだ。少年の夢なのだ。極限下の希望なのだ。あまりのクールさ(或いは独創的な佇まい)に思わず身を乗り出してしまうくらいのスマートさを感じさせなければ、ダメだ。

 カッコ良くない理由ははっきりしている。グリーン・ランタンがまとうコスチュームがCGにより作り出されているのが間違いの元。グリーン・ランタンはその名の通り、緑のスーツを装着するのだけれど、これが何ともまあ、チープこの上ない。CGによって作られているために温か味はまるでなく、蛍光灯のように下品に光るのみ。目周りのマスクはゾロか赤影のバッタモンみたい。実際の物質が生み出す、何物にも変え難い重みや質感を無視してしまった悲劇。

 カッコ悪いのはヒーローだけではない。人間以外のキャラクターが揃いも揃って頭がデカく、ほとんどぬらりひょん風。ピッコロ大魔王風と言い換えることも可能だ。出てくる度に、人間じゃないとは言えこんなに滑稽で良いんだろうかと呟くハメに。

 物語が面白ければまだ救われたかもしれない。その他のヒーロー映画と同じく誕生秘話が描かれるのだけど、これが何かの冗談かと思うほどにテキトーだ。何しろグリーン・ランタンになるための心得だとか能力の使い方だとか重要なことは全て、意思を持つパワーリングが指にはめるだけでテレパシーで教えてくれるのだ。この勉強入らずアイテム!あぁ、ヒーローになるとはなんと簡単なことなのだろう…ってなもんである。いちばん面白くなりそうなところをカットしてしまう勇気は、すごいと言えなくもないけれど…。優秀な親を持つ子どもたちの葛藤という旨味がありそうな設定がちっとも活かされないのにも眩暈。実力派スターたちの哀れな使われ方にもビックリ仰天。

 良かったのはクライマックスで煙のバケモノが街を襲うシーンだ。もくもくした煙が高層ビルや車、逃げ惑う人々を飲み込んでいく。視覚効果が浮いていない。「トランスフォーマー ダークサイド・ムーン」(11年)で観た気もするけれど、まあいいや。それとブレイク・ライヴリーが出てくる場面にもホッとした。スラリと涼やかな立ち姿が、目の保養。顔のパーツが中心にやけに寄ってきたライアン・レイノルズばかり見せられては辛かったことだろう。





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