イースターラビットのキャンディ工場

イースターラビットのキャンディ工場 “Hop”

監督:ティム・ヒル

出演:ジェームズ・マースデン、ケイリー・クオコ、ゲイリー・コール、
   エリザベス・パーキンス、デヴィッド・ハッセルホフ

声の出演:ラッセル・ブランド、ヒュー・ローリー、ハンク・アザリア

評価:★




 恥ずかしながらイースターバニーの「イースター」が南米チリのイースター島と関係があるとは知らなかった。ウサギたちはモアイ像の下に密かに大層立派なキャンディ工場を建設、ヒヨコたちと共にイースターデイ(復活祭)用のタマゴやキャンディ、チョコレートを大量生産しているのだ。うひょー、夢があるぅぅぅ!

 …とは思えないのは、大人になってしまったがゆえ、それだけではないだろう。『イースターラビットのキャンディ工場』は隅々まで子ども騙しに貫かれている。いや、いくら子どもでもそりゃないだろうと呆れるディテールの羅列が、昼休みの30分で書いたような物語に肉付けされている。

 ウサギやヒヨコはアニメーションで処理され、人間は実写で描かれる。…となるとこれはもう、「アルビン 歌うシマリス3兄弟」(07年)シリーズをヒントにした、というかマネっこしたとしか思えないのが辛いところ。言葉を喋る動物が人間社会で大暴れ。そのミスマッチで楽しませようとするも、ギャグの大半が滑っている。愚かさを無邪気さと言い包めようとするのにツイていけない。

 騒々しいドタバタを固める要素のイチイチが、幼稚園児並に幼い。イースター島からハリウッドまでがどこでもドア風のウサギ穴で繋がっているわ、ウサギのウンコがキャンディになっているわ、父親は息子を理解しない生き物として断定的に描写されるわ、誰もが喉から手が出るほど欲しい夢の実現が簡単になされるわ、夢と友人が天秤にかけられるわ、その割りにあっさりそれが手放されるわ、ウサギとヒヨコの関係が奴隷制度を思わせるわ…。挙げたらキリがない。突っ込みどころだと笑っていればいいのだろうけれど、作り手の無神経さの方が勝ってしまう。

 ジェームズ・マースデンを主演に迎えて人間の物語に割く時間が多くなっているのもどうなのか。いい年こいて就職せずにプラプラしているマースデンが、突如イースターバニーになりたいと宣言、ウサギと一緒に訓練を始めるから驚く。全力で走り、髪を振り乱し、汗をかき…しかし、それを応援できる気持ちになれるはずもなく、滅茶苦茶な願望にもはや思考が停止寸前。

 キャンディ工場がオートメーション化されているのも寂しい。手作りの面白さが放棄されているようで。サンタクロースの世界が描かれるときも、プレゼントの包装が流れ作業的に行われるものとしている映画が大半だ。夢がないと思わないのだろうか。

 …とここで気づくのは、そうか、この映画はサンタクロース映画をイースターバニー映画に変換、そこに「アルビン」のエキスを振りかけただけなのだ。デヴィッド・ハッセルホフを担ぎ出して喜んでいる場合ではない。





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