トランスフォーマー ダークサイド・ムーン

トランスフォーマー ダークサイド・ムーン “Transformers: Dark of the Moon”

監督:マイケル・ベイ

出演:シャイア・ラブーフ、ロージー・ハンティントン=ホワイトリー、
   ジョシュア・デュアメル、フランシス・マクドーマンド、
   ジョン・マルコヴィッチ、ジョン・タトゥーロ、タイリース・ギブソン、
   パトリック・デンプシー、ケヴィン・ダン、ジュリー・ホワイト、
   ヒューゴ・ウィーヴィング、レナード・ニモイ

評価:★★




 あれだけ地球をぶっ壊しておきながら、機械生命体たちはまだ壊し足りないらしい。二作目などアメリカを飛び出してエジプトの町を大々的に破壊していたけれど、それで満足できないのだろうか。しかしマイケル・ベイ監督も、さすがに他国を破壊して喜んでいる場合じゃないと気づいたのかもしれない。三作目となる『トランスフォーマー ダークサイド・ムーン』はアメリカ、それもシカゴに絞ったバトルが繰り広げられる。今度はオーストラリアだ、いやいや日本だろう、それともブラジルあたりも面白いかも…と頭悪く考えられても困っちゃうから、歓迎するべきことなのだろう。でもどうせなら、名優を担ぎ出せば良いというものではない、歴史を絡めても深味が出るわけでもない、ということにも気づいて欲しかったところだ。

 基本的に破壊範囲が狭まっただけで、やることは同じだ。つまり機械生命体が街を次々に破壊していくだけ。彼らには美学というものがないようで、派手に爆発し、派手に崩れ落ち、派手に残骸が残ればそれで良しというスタンス。大味になるのも当然で、いくら画面が目まぐるしく変化しようと、そこにサスペンスは生まれない。下品なヤツらが下品に笑いながら下品に破壊行為に賭けているだけ。一作目こそ身の周りの固体がロボットに変身していく快感があったけれど、三作目ともなると凝っているはずの変身も当たり前となり、ちっとも驚かなくなってしまった。3Dにしたところで新しい鮮度が出るというわけでもない。

 ただ、ベイの目立ちたがり気質は出し惜しみしないという点では褒めても良いのかもしれない。アクション場面になると途端に画面が暗くなったり細かいカット割りでごまかしたり、見せ方のアイデアのなさを目に不親切な魅せ方を採ることで見え難くしようとする映画は少なくない。しかしベイはそういうちまちました演出は嫌いなようで、いつでもどこでも画面の派手さで勝負。そこにケチ臭さはない。金がかかっていることを隠そうとしないまま、今実現できる映像の全てをぶつけてくる。そういうベイの特色が良く表れているのが、初登場となるショックウェーブという名の機械生命体だ。渦を巻きながらドリルのように蛇のように建造物を突っ切っていく様、ベイの得意気な顔がバックに見えるではないか。その割りに退場場面はあっさりしているけど。

 このシリーズになると途端に精彩を欠くシャイア・ラブーフよりも悪い意味で気になったのは、新ヒロインのロージー・ハンティントン=ホワイトリーだ。ミーガン・フォックスが二作目でせっかくアクティヴに動き回るようになったというのに、ハンティントン=ホワイトリーはラブーフについて回ってギャアギャア喚いているだけという足手纏いキャラクターに終わっている。ベイはベイで彼女の肢体を艶かしく撮ることだけに専念していて、尻から足にかけてを執拗に撮っている他、その唇のぼってりしたところも大々的に見つめている。白シャツ一枚で歩かせる冒頭のチープさに驚く。

 …とここで改めて気づくのは、このシリーズは男の(正確にはベイの)夢を実現化したものということだ。自分がヒーローになって、綺麗な女の子と一緒に、大好きなメカが溢れる世界で戦う。あり得ない自分を主人公に投影させ、その活躍を体感するのだ。男は普段から物事を深くは考えない。それが如実に反映されたファンタジー。永遠の中学二年生的思考に支配されている。

 戦いのクライマックスは、機械生命体同士の対決となる。今回は人間もかなりアクティヴに動き回っているのだけれど、結局最後はロボット頼み。肉体がトドメを刺すことのない展開はやっぱり物足りない。





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