男と女の大人可愛い恋愛法則

男と女の大人可愛い恋愛法則 “Man About Town”

監督・出演:マイク・バインダー

出演:ベン・アフレック、レベッカ・ローミン、サミュエル・ボール、
   ジーナ・ガーション、アダム・ゴールドバーグ、ハワード・ヘッセマン、
   バイ・リン、ジェリー・オコネル、カル・ペン、アンバー・ヴァレッタ

評価:★★




 クライマックスのドタバタで、やっとこさエンジンがかかる。問題が山積で何から手をつけたらいいのか、さっぱり分からなくなっている男。彼と一緒に事業を立ち上げた同僚たち。男に浮気の許しを請う女。その不倫相手。男の秘密が書かれた日記でのし上がろうとしている三流ライター。勝手に「氷の微笑」(92年)オーディションを始める大切な顧客。彼らが同じ場所に集まって大騒動となる。実にバカ。素晴らしくバカ。なぜこのバカをもっと前面に押し出さなかったのか。中途半端な感傷性が自己陶酔に繋がるばかりで、なんだか妙にシケた印象のある『男と女の大人可愛い恋愛法則』。せめて正しい日本語を…。

 タレント・エージェントに勤めるリッチな男が主人公というだけで、スカした感じがしていけない。ただ、演じるのが、ちっともやり手には見えないベン・アフレックというのに救われる。顔が異様に長いこの男、演技力はほとんど感じられないものの、お人好しな性格が顔に滲み出ていて、男が愚かな行動に走っても仕方がないなぁと笑って済ませられる。キアヌ・リーヴスにある意味通じるものがあるのだけれど、リーヴスほどに爽やかさがなく、それゆえ現実感もたっぷり感じられる(かもしれない)。とにかく野暮ったさが個性になっていることは間違いない。だからアフレックがスカした職業に設定されても、嫌味な印象は薄れる。たとえ「5年間笑ったことがない」男だったとしても。

 とは言え、彼が自己開発セミナーに通い始めるのはいただけない。アメリカで呆れるのは、ちょっとしたことですぐに裁判沙汰になるのとセラピーやらセミナーに頼ることだ(必要な場合ももちろんある)。アフレックがセミナーで話を聞く場面になると、途端に白ける。しかも彼はそこで、日記を書くように勧められるのだ。フツーだ。アフレックは何に悩んでいるのだろう。どうやら早過ぎる中年の危機というヤツのようで、自分探しを始める。個々が重要視される社会ゆえ、自己の確立が重要になることは分かるけれど、映画にしてもあまり面白くなる題材ではない。大抵が自己陶酔に終わるのだ。しかも、経済的には恵まれている者の陶酔。あぁ、なんと気持ちが悪い。

 男には降りかかる事件が、タレントとの契約問題と妻の浮気問題で、それならば徹底的に喜劇に徹した方が面白かったのではないか。日記を盗まれて事務所経営が危うくなる件をメインに置いてもいいし、妻の浮気を発端にしたロマンティック・コメディに仕上げてもいい。男の心の旅を必要以上に大袈裟に取り上げるがゆえに、物語がどんどん沈んでいく。大体一時の気の迷いで他の男によろめいた妻を排除する男の姿があまりにも…小せぇ!

 中華街を事務所の仲間たちと一緒に追いかけっこする場面は悪くなかった。社を上げての日記奪還作戦がバカバカしくて。このとき思ったのはアフレックの走り方がとてもドン臭いことだ。走り方を見れば、その人の身体能力が分かるものだけれど、アフレックは優れているとはとても思えない。野暮ったさに通じるようで、妙に笑える。

 妻役のレベッカ・ローミンは綺麗に撮られていて、この映画で得をした数少ない一人だろう。骨が太過ぎるのか、美女には違いないものの、どこかニューハーフ的な匂いも漂わせていた。ここではちゃんと美しい。特に泣き顔には、愛らしさも漂わせていた。





blogram投票ボタン

ブログパーツ

スポンサーサイト



テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

プロフィール

Author:Yoshi
Planet Board(掲示板)

旧FILM PLANET

OSCAR PLANET




since April 4, 2000

バナー
FILM PLANET バナー

人気ページ<月別>
検索フォーム
最新記事
カテゴリ
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

月別アーカイブ
最新トラックバック
QRコード
QRコード
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

Friends
福☆こもろ