February 26-28 2021, Weekend

◆2月第4週公開映画BUZZ


ファーザー “The Father”
 配給:ソニー・ピクチャーズ・クラシックス
 監督:フローリアン・ゼレール
 Budget:$20,000,000
 Weekend Box Office:-
 OSCAR PLANET Score:93.2 BIG WAVE!!!
 Oscar Potential:作品賞監督賞脚色賞
           主演男優賞:アンソニー・ホプキンス
           助演女優賞:オリヴィア・コールマン
           撮影賞、編集賞

“The United States vs. Billie Holiday”
 配給:Hulu
 監督:リー・ダニエルス
 Budget:-
 Weekend Box Office:-
 OSCAR PLANET Score:58.9
 Oscar Potential:作品賞、監督賞、脚本賞
           主演女優賞:アンドラ・デイ
           助演男優賞:トレヴァンテ・ローズ
           撮影賞、編集賞、美術賞衣装デザイン賞

チェリー “Cherry”
 配給:Apple TV+
 監督:アンソニー・ルッソ、ジョー・ルッソ
 Budget:$10,000,000
 Weekend Box Office:-
 OSCAR PLANET Score:44.2
 Oscar Potential:主演男優賞:トム・ホランド
           助演男優賞:ジャック・レイナー

トムとジェリー “Tom and Jerry”
 配給:ワーナー・ブラザース
 監督:ティム・ストーリー
 Budget:$79,000,000
 Weekend Box Office:$14,110,000(2475) Great!
 OSCAR PLANET Score:31.2 BIG BOMB!!!
 Oscar Potential:助演男優賞:マイケル・ペーニャ
           助演女優賞:クロエ・グレース・モレッツ

“Crisis”
 配給:クイヴァー・ディストリビューション
 監督:ニコラス・ジャレッキ
 Budget:-
 Weekend Box Office:$190,649(216) zzz...
 OSCAR PLANET Score:36.9
 Oscar Potential:主演男優賞:ゲイリー・オールドマン
           助演男優賞:アーミー・ハマー
           助演女優賞:エヴァンジェリン・リリー


※OSCAR PLANET Score…各有力媒体の批評を基にOSCAR PLANET独自の計算法により弾き出した評価バロメーター。作品賞、監督賞&脚本賞レース参戦を目指すのであれば、少なくとも70.0以上は欲しく、80.0以上なら堂々たる資格を具えていると考えて良い。ただし、演技賞や技術賞では作品評価が伸びなくても、候補入りする場合が少なくない。

※Oscar Potential…オスカーチャンスのある部門。太字は特にその可能性が高い。


【総括】
 今年の賞レース参戦映画の大トリを務めると言って良いだろうか。フローリアン・ゼレールが自らの戯曲を映画化した『ファーザー』が公開された。認知症の兆候が表れ始めた80歳の父親と、彼を懸命に支え気力・体力を消耗していく娘を描く人間ドラマ。なるほどこのオスカー好みの題材に対する批評家の反応は絶賛一色。認知症という厄介な病に対する細やかな考察とそれに裏打ちされた描写の数々に説得力があり、そこに被さる父と娘のドラマも現実感たっぷり。物事を忘れることへの対処だけに終わらない病の難しさが見事に描かれる。父を演じるアンソニー・ホプキンスの神がかった演技、それを受ける娘役オリヴィア・コールマンの確かな演技、ふたつがぶつかったときのケミストリーも大いに見ものだという。オスカーでは作品賞、監督賞、主演男優賞、助演女優賞、脚色賞での候補入りに大いに期待がかかる(監督賞はやや厳しい?)。

 『The United States vs. Billie Holiday』もオスカー狙いの一品。伝説のジャズシンガー、ビリー・ホリデイの人生を取り上げた実話物。麻薬取締局の標的にされるなど理不尽な経験を強いられるホリデイの闘いが描かれる。ホリデイを演じるのは実力派シンガー、アンドラ・デイ。そして彼女こそが賛辞の中心。デイはホリデイが抱える痛みや苦悩を丁寧にキャッチ、それをヴォーカルに乗せるパフォーマンスなくしては成立しない映画とのこと。ただ、その一方でリー・ダニエルス監督の演出は冗長で締まりなく、エピソードの羅列に終始しているとの指摘が目立つ。結果、作品全体としては評価が伸び悩んだ印象を受ける。オスカーではデイが主演女優賞最後の席に滑り込むことができるか否かが、最大の注目ポイントになる。美術賞や衣装デザイン賞でもチャンスが残されているか。

 ニコ・ウォーカーが自身の体験を基に映画化した『チェリー』が配信公開に先駆けて劇場公開を迎えた。イラク戦争で患ったPTSDに苦しむ青年が、処方薬の依存症となり、犯罪に手を染めていく様を描く。数か月前から主演男優トム・ホランドが素晴らしい演技を見せているとの噂が流れていて、そして確かにホランドには温かい言葉がかけられているのだが(これまでの「弟キャラクター」のイメージを一新するハードな役作り)、作品としては平凡な評価に留まる。スタイリッシュな画作りに熱心になるあまり、肝心の話がありきたりの域を出ていないと指摘が相次いでいる。これではオスカーで急浮上することはないだろう。

 日本でもお馴染み『トムとジェリー』が実写とアニメーション合成映画として完成。ニューヨークに越してきたトムとジェリーが、高級ホテルで開かれるウエディングパーティを成功させるため一旦休戦、奮闘を繰り広げる(念のため書いておくと、トムがネコでジェリーがネズミ)。評価は極めて厳しい判定に終わっている。浮き沈みのあった長寿シリーズ、これは出来の悪い方。トムとジェリーのキャラクターの魅力に頼るばかりで、無秩序な魅力は希薄。クロエ・グレース・モレッツ、マイケル・ペーニャら実写キャストが気の毒との声も…。ラジー賞候補に挙がってもおかしくないが、どうやらそれは免れそう。なお、興行的にはコロナ禍における第2位のオープニングを記録。ニューヨークの劇場再開に向けて意義ある数字を叩き出した感。今後の推移が注目される。


※追記。『The United States vs. Billie Holiday』のアンドラ・デイは、何とゴールデン・グローブ賞を受賞。オスカーに大きな望みを繋いだ感。





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