私のニューヨーク

私のニューヨーク “Blue Night”

監督:ファビアン・コンスタン

出演:サラ・ジェシカ・パーカー、サイモン・ベイカー、テイラー・キニー、
   コモン、ワリード・ズエイター、ジャクリーン・ビセット、
   ガス・バーニー、レニー・ゼルウィガー

評価:★★




 「グッバイ、リチャード!」(18年)でジョニー・デップが余命宣告を受けたばかりだというのに、今度は『私のニューヨーク』でサラ・ジェシカ・パーカーが残り14カ月の命だと告げられる。パーカーは脳膠芽腫だという。まことに気の毒なことだけれど、宣告を受けた直後から一日のパーカーの姿を追いかけて、何を言いたかったのか、ちっとも分からん。

 とりあえずパーカーがショックを受けたことは理解できる。悲壮な音楽が大々的に鳴り響くからだ。パーカーはジャズシンガーという設定で、だったら軽やかな音楽を聴いて気分転換でもすれば良いのに、ピアノとヴァイオリンが導くのは、もう少しで命が尽きてしまう衝撃でしかない。私、世界一不幸だわ…ってなもんだ。

 パーカーはデップのようには暴走しない。いや、困った振る舞いもあるものの、謝罪はするし、常識的範囲内、許せるところで踏み止まる。バンドメンバーとのセックス。母を怒らせたり甘えたり。キラキラしたドレスを衝動的に購入。元パートナーと娘が住むマンションへ押しかけ。マネージャーとの約束はすっぽかし。デップと較べたら、まあ、可愛いもんじゃないの。

 作り手はどんどん追い詰められていくパーカーの観察に徹する。絶望の真っ只中、視界に入るもの全てがキラキラして見える。そういう意味で、妙に登場が腑に落ちるのは、レニー・ゼルウィガーだ。誕生日らしく、日々の疲れに不満を言いながら嬉しそうなゼルウィガー。彼女との対比は作中、最も胸が痛むところだ。ゼルウィガー、妙に顔がパンパンだし。幸せ太りってこと?

 パーカーの見せ場は、ジャズバーでの歌唱場面だろうか。(今の気分を象徴する)「Unfollow the Rules」をアンニュイに歌い上げるパーカーはしかし、上手いとも下手とも言えない、微妙なパフォーマンス。青いライトに照らされてムードだけは一流で、でもそんなパーカーを見ながら、グレン・クローズに似てきたなぁだとか、ブラジャーが青いシャツの向こうに透けているなぁだとか、どうでも良いことを考えてしまう自分に気づく。

 それにしても、物語的な面白さが一切ない映画だ。パーカーが病気について告白するのは、物語が終わる10分前ほど。しかも、そこでも「早く病院に行けば良かったのに」と責められるとは、あぁ、やっぱり何と気の毒な…。不治の病に罹った人を気の毒に思うのは酷く当たり前の感情なわけで…わざわざ何を言いたかったのか、やっぱりちっとも分からん。





ブログパーツ

スポンサーサイト



テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

プロフィール

Author:Yoshi
Planet Board(掲示板)

旧FILM PLANET

OSCAR PLANET




since April 4, 2000

バナー
FILM PLANET バナー

人気ページ<月別>
検索フォーム
最新記事
カテゴリ
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

月別アーカイブ
最新トラックバック
QRコード
QRコード
RSSリンクの表示
リンク