November 13-15 2020, Weekend

◆11月第2週公開映画BUZZ


Mank マンク “Mank”
 配給:Netflix
 監督:デヴィッド・フィンチャー
 Budget:$20,000,000
 Weekend Box Office:-
 OSCAR PLANET Score:87.7 BIG WAVE!!!
 Oscar Potential:作品賞監督賞脚本賞
           主演男優賞:ゲイリー・オールドマン
           助演男優賞:トム・バーク
           助演男優賞:チャールズ・ダンス
           助演女優賞:リリー・コリンズ
           助演女優賞:アマンダ・セイフライド
           撮影賞編集賞美術賞衣装デザイン賞
           メイキャップ&ヘアスタイリング賞、視覚効果賞、録音賞作曲賞

これからの人生 “The Life Ahead”
 配給:Netflix
 監督:エドアルド・ポンティ
 Budget:-
 Weekend Box Office:-
 OSCAR PLANET Score:80.2 BIG WAVE!!!
 Oscar Potential:作品賞、監督賞、脚色賞
           主演女優賞:ソフィア・ローレン
           撮影賞、編集賞、美術賞、衣装デザイン賞
           録音賞、作曲賞
           国際長編映画賞

ヒルビリー・エレジー 郷愁の哀歌 “Hillbilly Elegy”
 配給:Netflix
 監督:ロン・ハワード
 Budget:$45,000,000
 Weekend Box Office:-
 OSCAR PLANET Score:38.9
 Oscar(or Razzie?) Potential:作品賞、監督賞、脚色賞
           主演男優賞:ガブリエル・バッソ
           主演(助演?)女優賞:エイミー・アダムス
           助演女優賞:グレン・クローズ
           撮影賞、編集賞、美術賞、衣装デザイン賞
           メイキャップ&ヘアスタイリング賞、録音賞、作曲賞

“Ammonite”
 配給:ライオンズゲイト
 監督:フランシス・リー
 Budget:-
 Weekend Box Office:$87,552(280) zzz...
 OSCAR PLANET Score:73.8
 Oscar Potential:作品賞、監督賞、脚色賞
           主演女優賞:ケイト・ウィンスレット
           助演女優賞:シアーシャ・ローナン
           撮影賞、編集賞、美術賞衣装デザイン賞
           メイキャップ&ヘアスタイリング賞、録音賞、作曲賞

ザ・スイッチ “Freaky”
 配給:ユニヴァーサル
 監督:クリストファー・ランドン
 Budget:5,000,000
 Weekend Box Office:$3,600,355(2472)
 OSCAR PLANET Score:74.8
 Oscar Potential:作品賞、監督賞、脚本賞
           主演男優賞:ヴィンス・ヴォーン
           主演女優賞:キャスリン・ニュートン
           メイキャップ&ヘアスタイリング賞

“Jungleland”
 配給:ヴァーティカル・エンターテイメント
 監督:マックス・ウィンクラー
 Budget:-
 Weekend Box Office:-
 OSCAR PLANET Score:63.6
 Oscar Potential:作品賞、監督賞、脚本賞
           主演男優賞:チャーリー・ハナム
           助演男優賞:ジャック・オコンネル
           撮影賞、録音賞、作曲賞

“Dreamland”
 配給:パラマウント
 監督:マイルズ・ジョリス=ペイラフィット
 Budget:-
 Weekend Box Office:-
 OSCAR PLANET Score:61.2
 Oscar Potential:作品賞、監督賞、脚本賞
           主演男優賞:トラヴィス・フィメル
           主演女優賞:マーゴット・ロビー
           助演男優賞:ギャレット・ヘドランド
           作曲賞


※OSCAR PLANET Score…各有力媒体の批評を基にOSCAR PLANET独自の計算法により弾き出した評価バロメーター。作品賞、監督賞&脚本賞レース参戦を目指すのであれば、少なくとも70.0以上は欲しく、80.0以上なら堂々たる資格を具えていると考えて良い。ただし、演技賞や技術賞では作品評価が伸びなくても、候補入りする場合が少なくない。

※Oscar Potential…オスカーチャンスのある部門。太字は特にその可能性が高い。


【総括】
 Netflixが賞レースを見据えた新作を3本一挙にリリース。まずはデヴィッド・フィンチャー監督6年ぶりの劇場用映画復帰作『Mank マンク』。史上最高傑作と名高い名画「市民ケーン」(41年)の製作の裏側では何が起こっていたのか、脚本家ハーマン・J・マンキウィッツの視線を通して描き出す。いかにもオスカー狙いの題材だが、批評家からはその期待とプレッシャーに完璧に応える仕上がりだと絶賛の嵐が巻き起こっている。細部まで丁寧に描き込まれた緻密な脚本。実力ある役者たちのアンサンブル。美しく力のあるモノクロ撮影。そしてフィンチャーの鮮やかなる演出力。「市民ケーン」の舞台裏を覗き込みながら、その観察により出来上がったこの作品自体が圧倒的な芸術品だという。役者ではマンキウィッツ演じるゲイリー・オールドマンが再び憑依演技。マリオン・デイヴィスに扮したアマンダ・セイフライドには思いがけない好演に驚きの声が挙がっている。…とこれはもう、今年最高レヴェルの賛辞と言って良く、オスカーでは必ずや大量ノミネートを勝ち取ることだろう。現時点では作品賞の頂点に最も近い作品と言って良いかもしれない。Netflixが遂にオスカーを征する?

 Netflix2本目はイタリア映画『これからの人生』。大女優ソフィア・ローレンが息子エドアルド・ポンティ監督作に主演する話題作。ホロコーストの生き残りである老婆が自分を襲った天涯孤独の少年と一緒に暮らすことになることから起きる物語。ローレンは10年ぶりの長編作出演となるが、批評家はその帰還を大歓迎で迎えている。題材自体にはさほど新味があるわけではなく、演出にも抜きん出たところはない。ただし、それを完全にカヴァーするのがローレンの、老いてなお眩いスターパフォーマンス。ありふれた物語を何段階も上のレヴェルに押し上げる説得力ある演技に魅入られてしまうこと確実との声。これだけの賛辞ゆえ、ローレンが外国語演技というハンデを吹き飛ばし、主演女優賞レースに絡んでくることは大いに考えられるだろう。作品自体ももしかしたら国際長編映画賞のイタリア出品作に選ばれるかもしれない。そうなった場合は大旋風を巻き起こすのではないか。

 Netflixは最後にエイミー・アダムスとグレン・クローズ、オスカーに何度もノミネートされながら受賞を逃がしてきた女優ふたりが組む『ヒルビリー・エレジー郷愁の哀歌』もドロップ。J・D・ヴァンスの回顧録を原作に、3世代家族の愛と再生を紡ぎ出す。名門大学に通う青年が故郷に戻り、アルコール依存症の母親(アダムス)や育ての親である祖母(クローズ)との思い出に触れ、己のルーツを見つめ直すことに…。アダムス、クローズに加え、監督がロン・ハワードということで、かなりの期待を持って迎えられたわけだが、残念、評価は散々。いかにも賞を意識した世界観の中、特に感じ入るところの少ないメロドラマが展開。せっかくの超一流の才能が無駄にされているとの声が方々から挙がっている。これではいかにアダムスやクローズが優れた演技を見せようと、演技賞に絡むのは難しいのではないか。仮にオスカー候補に挙がったとしても受賞はないと思われる。二大女優が報われるのは…いつ?

 トロント映画祭でプレミア上映された実話ラヴストーリー『Ammonite』も公開される。1840年代、英仏海峡近くで化石発掘に勤しむ古生物学者メアリー・アニングと、療養目的で街にやって来た若い女性シャーロットの愛が描かれる。映画祭ではさほど評価が伸びなかったと伝えられたが、決して悪い判定が出ているわけではない。コスチューム劇ならではの視覚的楽しさが出ているのはもちろん、ケイト・ウィンスレットとシアーシャ・ローナンの掛け合いは大いに見もの。とりわけウィンスレットは彼女のショーと言って良いダイナミックにして繊細なパフォーマンスを見せている。メロドラマ方面に流された感があるところが評価の分かれ目だろうか。監督のフランシス・リーは前作「ゴッズ・オウン・カントリー」(17年)程ではないにしても安定した演出力とのこと。賞レースではウィンスレットの主演女優賞、美術賞、衣装デザイン賞中心の戦いが期待できるのではないか。ただし、興行成績がコロナ禍とは言え、極めて厳しいものに終わっているのは気にかかるところ。

 ハロウィンが終わったばかりだというのにホラー・コメディが公開。その『ザ・スイッチ』が愛されている。冴えない女子高生ミリーと連続殺人鬼ブッチャーの身体が入れ替わってしまい、24時間以内に元に戻れなければずっとそのままという制約の中、ブッチャーの顔をしたミリーが奮闘を繰り広げる。タイトルからしておそらく「フリーキー・フライデー」(76年)や「フォーチュン・クッキー」(年)のオマージュ的意味合いも強い作品だと思われる。ポイントとなるのはもちろん、女子高生と殺人鬼の身体が入れ替わるという設定で、これをスラッシャー映画の中に放り込み、かつこれ以上ないくらいそれを活かした演出と展開にしていること。見慣れたはずのホラーというジャンルに新風を吹かせている。殺人鬼として暴れるキャスリン・ニュートン、女子高生になってしまううヴィンス・ヴォーンもノリノリだとか。賞レース参戦は狙っていないはずだが、ゴールデン・グローブ賞ならもしかして…(って、さすがにそれはないか)。興行的にはコロナ禍らしい数字。ただ、本作は公開前から前評判が急激に盛り上がっていたため、もしかしたら久々に1,000万ドル付近まで伸びるのではないかと期待が高まっていた。ゆえに失望の声も少なからず出ている。尤も、製作費は僅か500万ドル。成功作になることは間違いない。





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