ラブバード

ラブバード “The Lovebirds”

監督:マイケル・ショウォルター

出演:クメイル・ナンジアニ、イッサ・レイ、アンナ・キャンプ、
   ポール・スパークス、ベッツィー・ボレゴ、カイル・ボーンハイマー、
   ケリー・マータフ、モーゼス・ストーム、バリー・ロスバート

評価:★★★




 『ラブバード』とは「仲の良い恋人たち」のこと。もちろん主人公カップルを指す。ふたりが付き合うことになるエピソードを描く冒頭は笑いが意識されつつも、なかなか爽やかだ。互いに惹かれ合っていることは分かっていて、でもだからこそ掛け合いがちぐはぐになる、あの感じ。でもそれ以上に強い印象を残すのは、ふたりの見た目が濃いぃぃぃことじゃなかろうか。

 男はクメイル・ナンジアニ。女はイッサ・レイ。中東系とアフリカ系、彼ら独特の濃さが絡まり合い、何だかそれだけでファンキーな気配が漂うのだ。4年後、もはや破局寸前の彼らが殺人を目撃、犯人にされるまいと逃げるという展開はバカバカしいものの、中東系とアフリカ系の組み合わせが「犯人」として腑に落ちる…だから逃げなければならない…というのは、結構ブラックな味つけだ。いやホント、確かにシャレにならない。

 話や構造は「ゲーム・ナイト」(18年)が似ている。犯罪に巻き込まれたカップルが騒々しく駆け回りながらその解決を目指すというもの。今回は別れる寸前のふたりというのがポイントで、息が合っているんだか合っていないんだか分からないその掛け合いこそが、笑いの中心にある。思いがけない頓珍漢な行き違いと阿吽の呼吸、そのシーソー的繰り出し方にリズムがある。

 これはもうナンジアニとレイのケミストリーの賜物と言って良いだろう。ナンジアニはその髭が鬱陶しく感じられるものの、さすがコメディアンの間の取り方は気持ちが良いし、パッと見ジェニファー・ハドソン風のレイは、そこに人間らしい柔らかさを持ち込んで豪快さと繊細さを同居させる。彼らが同じ画面に入ると深刻な場面に風が吹く。陰惨な気配が気にならなくなる。物語がリズミカルに跳ねる。

 異常な状況下、ふたりが関係を修復していくという流れは火を見るよりも明らかで、となるとミステリーの方にも注目したくなるというものだけれど、残念、そちらは学芸会レベルに留まる。特に仮面をつけた一団が現れる件からは、やや物語のスピードが落ちてしまった感。真相もちんまりまとめてしまったか。

 でもまあ、ロマンティック・コメディとしては上々の部類だろう。単純に主役男女の丁々発止のやりとりを眺めるだけでも楽しいけれど、そこにちょっとしたアクションが入るのが気が利いているし、その際入るユーモアも嫌味なく受け入れられる。分かり切った結末に頬が緩むというのは、そういうことだ。事件解決に協力する体で、主役男女を喰うくらいの強烈な友人カップルが出てくると、なお良かったけれどね。





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