ラブ、ウェディング、リピート

ラブ、ウェディング、リピート “Love Wedding Repeat”

監督:ディーン・クレイグ

出演:サム・クラフリン、オリヴィア・マン、エレノア・トムリンソン、
   ジョエル・フライ、ティム・キー、アシュリング・ビー、
   ジャック・ファーシング、アラン・ムスタファ、フリーダ・ピント、
   ティツィアーノ・カプート、アレキサンダー・フォーサイス

評価:★★




 「映画のアイデアは作るものじゃない。自然と沸いてくるものだ」。ある人物の言葉だ。なるほど、そうして出来上がったのが『ラブ、ウェディング、リピート』というわけか。それならば、その後に続けるべきだ。「ただし、面白いとは限らない」。あ、もうひとつ、賢者の言葉としてこんなセリフも出てくる。「偶然なんてクソだ」。ふむ、こちらには異議なし。

 イタリアのどこかで行われる結婚式を舞台にしたロマンティック・コメディ。新婦とその兄を中心にそれぞれの思惑が入り乱れるアンサンブル劇で、笑いをふんだんに意識したエピソードがてんこ盛り。ドラッグ中毒者やら、睡眠薬やら、元恋人やら、爆弾になりそうなものは揃っている。それなのに…面白くならないのは何故か。

 それはもう、登場人物の描写がいちいち癇に障るからだ。様々なタイプの人物が交錯するというのに、まともな思考回路の人間が見当たらない。おそらく作り手は「空気が読めない」人間たちを集めたつもりなのだろうけれど、「空気が読めない」というより、ヤツらは非常識なだけだ。すると、笑いを狙った演出が苛立ちを誘う。

 もうひとつバカバカしい事態なのは、作品の目玉演出である(タイトルにある)“リピート”パートが、全く機能していない点だ。何を持って“リピート”なのかに触れるのはルール違反だろう。ただ、これだけは言える。“リピート”したところで、同じことの繰り返しにしかならない。つまり、笑いではなく苛立ちが繰り返されるということだ。ナンテコッタ。ちなみに、“リピート”部分で睡眠薬を飲む人物はどう考えても間違い。話のスピードを完全に殺す結果になった。

 群像劇の中でも兄役のサム・クラフリンが進行役と言って良いだろう。そのクラフリン、「パイレーツ・オブ・カリビアン 生命の泉」(11年)からまだ10年も経っていないのに、めっきり老け込んでしまった。M字ハゲの進行は仕方ないにしても、額を中心にやたら顔がシワだらけ。普通男のシワは味に繋がるものなのに、皮膚が薄いせいか、骸骨みたいだ。「ニコラス・ホルトが上手く老けられなかったヴァージョン」と言うことも可能か。

 女優陣は綺麗に撮られている。中でもオリヴィア・マンの美しさはこれまででベストかもしれない。薄緑の生地に花を飛ばした肩出しドレスが素敵だし、ウェイヴのかかったロングヘアも大ぶりのイヤリングもナイス。簡単に言えばゴージャスだ。ただし、マンを起用してこれで満足するのはいかがなものか。思い切りの良さで知られるマンのユーモラスな部分を膨らませないなんて、大罪というものではないか。





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