8月までに公開された作品の中でオスカーの可能性があるのは…? 2020

※この文章は、アカデミー賞専門サイト OSCAR PLANET のために書いたものの転載になります[先行公開]。




 一年前、今世界がこんな風になっているとは誰が想像したでしょう。新型コロナウイルス、略して新コロの爆発的蔓延のため、社会は丸っきり変わってしまいました。映画業界も例外ではありません。アメリカでは3月中旬から映画館が続々閉鎖に追い込まれ、映画業界が最も盛り上がるサマーシーズンにメジャー映画が一本も劇場にかからないという悪夢に襲われました。そして、9月現在もその悪夢を吹き飛ばしたとは到底言えないのです。

 この異常事態にアカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミーも動きました。2月下旬開催を4月へと延期。今シーズン(第93回アカデミー賞)の対象作を2021年2月末までに公開されたものとしました。そしてさらには、劇場公開を諦め配信公開へと切り替えた作品もまた、賞の対象とすることにしたのです。このあたりのスピードは日本人からすると羨ましいところで、日本アカデミー賞とやらはあくまで映画館で公開された作品が映画だとして冷徹・無慈悲な態度を崩していません(今後どうなるかは分かりませんが…)。

 新コロ禍、日本でも映画館は閉鎖されたわけですが、その際に映画ファンを助けたのがストリーミングサーヴィスであることは間違いありません。家にいながらにして作品を楽しめるのですから、緊急事態、映画館通いを諦めなければならない状況下では有り難いことこの上なし。しかも大抵のサーヴィスは極めて安価なのです。

 まあそれでも、映画館の魅力には敵わないことは分かっていました。作り手の狙いや思いを理想的な形で再現する、それが映画館です。また、作品への集中力を高めてくれるのも映画館の魅力のひとつ。配信で映画を観ると、どうしても2時間画面に集中するのが難しいのです。途中、何か気になることができて、一旦停止してそちらを済ませてから再び鑑賞…なんてことが頻繁に起こるのです。観るときの姿勢もいまいちベストポジションが決まらず、あれこれ動かしながらの鑑賞になります。他の多くの方は違うでしょうか。

 配信で見られるのは有り難い。でも映画館が堪らなく恋しい。これが新コロ禍の映画ファンの思いではないでしょうか。早く通常営業に戻ることを願ってやみません。

 ところで、今年はここまでどんな作品が支持されたのでしょうか。今回は第93回アカデミー賞(主要6部門)が9月上旬に開かれたとしたらどうなるか考えてみました。対象は今年の1月から8月までに公開された作品となります。対象期間が短いので、作品賞は5作品を選びました。もちろん違う意見の方も多いでしょうが、それほど大差ないはずです。




◆作品賞
ザ・ファイブ・ブラッズ*
透明人間
The King of Staten Island
Never Rarely Sometimes Always
Palm Springs

◆監督賞
マックス・バーバコウ(Palm Springs)
ジョセフィン・デッカー(Shirley)
エリザ・ヒットマン(Never Rarely Sometimes Always)
スパイク・リー(ザ・ファイブ・ブラッズ)*
リー・ワネル(透明人間)

◆主演男優賞
ベン・アフレック(The Way Back)
ピート・デヴィッドソン(The King of Staten Island)
ジョセフ・ゴードン=レヴィット(7500)
デヴ・パテル(The Personal History of David Copperfield)
デルロイ・リンドー(ザ・ファイブ・ブラッズ)*

◆主演女優賞
シドニー・フラニガン(Never Rarely Sometimes Always)
ジュリア・ガーナー(The Assistant)
エリザベス・モス(Shirley)
マーゴット・ロビー(ハーレイ・クインの華麗なる覚醒/BIRDS OF PREY)
アニヤ・テイラー=ジョイ(Emma.)

◆助演男優賞
チャドウィック・ボウズマン(ザ・ファイブ・ブラッズ)
ビル・バー(The King of Staten Island)
ジョナサン・メジャース(ザ・ファイブ・ブラッズ)
クラーク・ピーターズ(ザ・ファイブ・ブラッズ)
マイケル・スタルバーグ(Shirley)

◆助演女優賞
ドミニク・フィッシュバック(プロジェクト・パワー)
タリア・ライダー(Never Rarely Sometimes Always)
マリサ・トメイ(The King of Staten Island)
メアリー・エリザベス・ウィンステッド(ハーレイ・クインの華麗なる覚醒/BIRDS OF PREY)
オデッサ・ヤング(Shirley)




 そもそも公開された作品が少ないので、各部門埋められるか心配しましたが、杞憂でした。それこそ配信公開作が大善戦、ちゃんと賞に値する評価を獲得しています。中でも注目は、Netflixがスパイク・リー監督と組んだ『ザ・ファイブ・ブラッズ』でしょう。リーの集大成的趣すら湛えた大作ドラマ。このまま次回賞レースに突撃をかけても何ら不思議はありません。とりわけデルロイ・リンドーのド迫力パフォーマンスは大きな注目を集めるのではないでしょうか。それにしてもNetflixの勢いはスゴイ。上記に挙げた以外にもヒット作・話題作が次々登場。しばらく前よりも格段に作品の質が上がっている気がします。

 さて、この中から誰が勝ち抜けるでしょうか(* はその可能性が低くないコンテンダーです)。





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