ハスラーズ

ハスラーズ “Hustlers”

監督:ローリーン・スカファリア

出演:コンスタンス・ウー、ジェニファー・ロペス、ジュリア・スタイルズ、
   キキ・パーマー、リリ・ラインハート、リゾ、、カーディ・B、
   メット・トウリー、マデリン・ブルーワー、トレイス・リセット、
   マーセデス・ルール、アッシャー

評価:★★★




 常々思っていたことだけれど、ジェニファー・ロペスの腰から尻にかけてはどうなっているのだろう。ラテンの血を引く頑丈な腰回り・尻回りは、ロペス最大の謎にして最大の武器だ。『ハスラーズ』はそれに回答する。冒頭、半裸でポールダンスを披露するロペスに釘づけにならぬ者はいまい。問答無用でカッコイイ。思わず声が漏れるはずだ。

 コンスタンス・ウーとロペスはリーマンショックの煽りを受けて困窮すると、その当事者でありながら平気な顔で街を闊歩する男たちから金を巻き上げることを思いつく。物語はその顛末を描くもので、ジャンル分けするなら犯罪ドラマになるだろうか。特製ドラッグを使ったその作戦は、大胆不敵にして極めて危険。見ていて冷や冷やする部分と痛快さに胸躍る部分のバランスがお見事だ。

 けれどもちろん、ローリーン・スカファリア監督が真に狙い撃ちするものはそこにない。事件の背後に見えるのは、いかに世界が男を中心に回っているかという事実だ。女たちの社会進出がこれだけ叫ばれても、男たちとの間にはまだ歴然たる差があり、それが女たちを知らず知らずのうちに追い詰める。善意の男たちが多くても、彼らでさえその恩恵を受けている。逆に女たちはそれゆえに苦しむ。女たちの犯罪にカタルシスが感じられるのはそのためだ。

 女たちの間に流れる、壊れそうで壊れない何かも嘘臭くない。ドライなものとして描かれがちなそれが、金を通して見ることで適当な距離感が生まれ、かえって本当らしく感じられる。常にベタベタする必要はない。時が空いても良い。それは必要とされるとき、とんでもない力になる。

 そして、ロペスだ。主人公はウーということになるのだろうけれど、物語もその命も、支配するのはロペスだ。ストリップ界隈の女帝的立場にいるロペスは、登場シーンから圧倒的な存在感だ。唖然とするストリップパフォーマンスにウーが見惚れてしまうのも当然だ。ウーはロペスを追いかけて屋上に出る。するとそこには、毛皮のコートに厚底サンダルのロペスが煙草を吹かしている。ロペスはウーを毛皮に包んでやる。あぁ、ロペスの人間的大きさとハートの温かさが一瞬にして伝わるではないか。ロペスの腰と尻はそのシンボルなのだ。

 女たちの仕掛ける罠は褒められることではない。けれどそこには、どんな風にも変換可能な生命力がたっぷり詰まっている。例えばロペスから放出され続けるヴァイタリティはどうだ。本物のそれは当人だけでなく、傍にいる人々にとっても大きなエネルギーとなる。ほろ苦くも、それ以上に力を貰えるというのは、そういうわけだ。





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