6アンダーグラウンド

6アンダーグラウンド “6 Underground”

監督:マイケル・ベイ

出演:ライアン・レイノルズ、メラニー・ロラン、コーリー・ホーキンス、
   アドリア・アルホナ、マヌエル・ガルシア=ルルフォ、
   ベン・ハーディ、リオル・ラズ、ペイマン・マーディ、
   ユーリー・コロコリニコフ、キム・コルド、デイヴ・フランコ

評価:★★




 オープニング、アクロバティックな動きを見せる戦闘機場面を経て描かれる、イタリア、フィレンツェ場面は、さながらマイケル・ベイ映画耐久テストだ。アルファロメオのジュリア クアドリフォリオに乗った主人公チームが銃弾や爆発が乱れる中、歴史的建造物や何の関係もない通行人をなぎ倒しながら、大暴れ。もちろんスローモーションや矢継ぎ早のカット割りもある。これに喝采を贈れるなら、間違いなくベイ信者だ。

 でもまあ、『6アンダーグラウンド』を観た大半の人はいつものベイ映画だと呆れるだけだろう。つくづく思うのは、ベイ映画は世界の警察を自負するアメリカのシンボルだということだ。ここでは大富豪の中年男が死を偽装した仲間たちと共に、頼まれてもない独裁国家の転覆を狙うのだ。俺たちは正義を正しく使うことができる。その根拠のない自信が、一部の人にはいっそ、痛快に映るのかもしれない。

 雰囲気はまあ、「秘密戦隊ゴレンジャー」(75~77年)みたいなもんか。いや、仲間を番号で呼ぶあたり、ニックネーム好きの「太陽にほえろ!」(72~86年)の方が近いか。どうでもいいか。あ、リーダーのワン(相変わらずチープさから逃れられないライアン・レイノルズ)はどうもブルース・ウェイン気取りっぽい。億万長者で正義の味方って…。ちゃんと「バットマンか」と突っ込まれてるしな。

 ただし、メンバーに個性は与えられていない。スカウト場面や日常生活場面が時間をたっぷりかけて挿入されるというのに、だ。せいぜいフォーのパルクール風アクションが目を引くぐらいだろうか。演じるベン・ハーディが唯一のハンサムキャラクターなのも功を奏す。それからセヴンを演じるコーリー・ホーキンスも名スナイパーとして目立ってはいる。彼らはミッションの流れで、「仲間」や「絆」に感じ入る。もちろんどうでも良い。

 チームが狙うのは独裁国家を支配する男なのだけど、これがどんな風に悪い奴なのかという描写が適当に済まされてしまう。悪に具体性がないため、これがフラストレーションを誘う。悪から放たれる恐怖が絵空事でしかなく、どれだけ残酷な描写が出てきても真実味あるものとして実感できない。できないところが良いと言うのなら、TVゲームでもやっていれば良い。

 もちろんアクションも平板だ。想像力を拒否した残虐描写が流れることで満足する。前述のパルクールアクションと強力磁石を使ったアクションが救いだろうか。実を言うと、ベイ映画は「バッドボーイズ」(95年)「ザ・ロック」(96年)の頃は楽しんだクチなのだ。でももはや、そんなこと、大声では言えない。敵の死に様(と言うか、殺され方)に何の疑問も持たない作り手に、何を感じよう。





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