ダウントン・アビー

ダウントン・アビー “Downton Abbey”

監督:マイケル・エングラー

出演:ヒュー・ボネヴィル、エリザベス・マクガヴァン、マギー・スミス、
   ミシェル・ドッカリー、ジム・カーター、ローラ・カーマイケル、
   ブレンダン・コイル、フィリス・ローガン、ジョアン・フロガット、
   ロバート・ジェームズ=コリアー、ソフィー・マクシェラ、
   ペネロープ・ウィルトン、アレン・リーチ、レズリー・ニコル、
   ケヴィン・ドイル、ラケル・キャシディ、マイケル・フォックス、
   マシュー・グード、ハリー・ハデン=ペイトン、ダグラス・リース、
   イメルダ・スタウントン、タペンス・ミドルトン、ケイト・フィリップス、
   ジェラルディン・ジェームズ、サイモン・ジョーンズ、
   アンドリュー・ヘイヴィル、マーク・アディ、マックス・ブラウン、
   デヴィッド・ヘイグ、スティーヴン・キャンベル・ムーア

評価:★★★




 2010年代を代表するTVシリーズを挙げるなら、「ダウントン・アビー」(10~15年)は必ずトップ5に入るだろう。20世紀初頭、イギリス、ヨークシャーのカントリーハウス、ダウントン・アビーを仕切るクローリー家の貴族たちと、彼らの下で働く使用人たちの人間模様。しかし、それをタイトルそのまま『ダウントン・アビー』として映画化しても成功するのだろうか。TVシリーズのファン向けの間口の狭い作りになるのではないか。

 果たして、TVシリーズ未鑑賞者は人物関係の理解に苦労するだろう。国王夫妻の訪問を機に慌ただしくするダウントンの人々と再会すれば、シリーズを見守ってきた者はそれだけで頬が緩むに違いない。TVシリーズ放送中にもあったクリスマススペシャルのノリに近い。ただ、キャラクターに愛着がないと、不親切に感じられるはずだ。

 でもまあ、この世界観は映画仕様になっても、ちゃんと魅力的なのだ。緑豊かな大地と、古くはなっても凛とそびえ立つ屋敷。それが守り神となって小さな人間たちを包み込む。一定のスケール感が求められる映画に変換されても、人間たちは「圧」に気圧されることなく生き生きと動き回る。

 もうひとつ大切なのは、人物の誰もが「誇り」を胸にしている点だろう。貴族も使用人も関係なく、自分は何者であるかを知っていて、決して卑下することなく、堂々と立ち居振る舞う。ゆえに時代を映し出す豪華な衣装や美術に吞まれてしまうことがない。小さないざこざでもしっかり画面に映える。どのエピソードも画として機能する。

 それでも映画版になって得をしたキャラクターは存在する。顔を見せるだけでなく、自分の物語を展開させるのは、メアリー、ヴァイオレット、トム、そしてトーマスあたりか。ヴァイオレットがメアリーに「あなたがダウントンの未来よ」と語り掛ける件に、映画の魂が宿る。

 メアリーを演じるミシェル・ドッカリーはやっぱり、この役を手掛けるときは輝きが全然違う。時代の先端を行くドレスや髪型、射るような眼差し、それでいてデリケートな心…。しかし、結局ヴァイオレット役のマギー・スミスには敵わない。TVシリーズ同様、毒を振り撒きながら笑いもたっぷり獲得する。終幕には感動まで…。スミスの俳優人生後期の代表作は、間違いなくコレだろう。女たちの影に隠れる当主ロバートはもうちょっと頑張りましょう。





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