グレッグのダメ日記

グレッグのダメ日記 “Diary of a Wimpy Kid”

監督:トール・フロイデンタール

出演:ザッカリー・ゴードン、ロバート・キャプロン、スティーヴ・ザーン、
   レイチェル・ハリス、デヴォン・ボスティック、クロエ・モレッツ

評価:★★




 フランスが「プチ・ニコラ」(09年)ならアメリカは『グレッグのダメ日記』だ!…とは思ってはいないはずだけれど、絵本や小説が原作で、少年を主人公にした映画が続いている。こうなったら日本も対抗するべきではないか。「クレヨンしんちゃん」じゃ幼過ぎるか。「ちびまる子ちゃん」は女の子なのが引っ掛かる。ここはひとつ山中恒の「あばれはっちゃく」なんてどうだろう。古過ぎるか。じゃあ那須正幹の「ズッコケ三人組」シリーズではどうか。ハチベエ、ハカセ、モーちゃんとバランスも良い。

 そんなわけで、映画の内容云々はどうでも良い『グレッグのダメ日記』である。冒頭を見れば、どんな映画かは分かろうというもの。新学期早々寝坊してしまったグレッグ少年の、シリアルを口に放り込み、牛乳をがぶ飲みし、歯磨きして、着替えて…という遅刻した朝の典型的な風景を映し出す。日本だと食パンをくわえながら「行ってきまーす!」と出かけていくスタイルが定番である。定番であるけれどしかし、絶対に見たことのない風景でもある。そうなのだ、まるっきり漫画なのである。オチの付け方からすると漫画ではなく、コントと言っても良い。映画らしい物語性はほとんど放棄され、コントの羅列によりそれを装っている。映画としては実に幼い作りだ。

 グレッグを演じるザッカリー・ゴードンはフレディ・ハイモアを連想させる顔立ちなのだけど、ハイモアのように泣き顔でないのが有難い。子どもの純真無垢なところを崇め奉り、泣かせに走るような作りにはなっていない。ゴードンはむしろファニーフェイスと言って良く、入学し立ての中学校での彼の受難が笑いのメインになっている。中学生だから悩み自体はしょーもないことのが多いのだけど、見覚えのある生活描写が次々出てくるのには苦笑いしてしまう。休み明けになると何があったんだと突っ込みたくなるほどに変貌を遂げている者がいたり、初日に座る席に気を遣ったり、さぼりの定番コースがあったり、食堂内で駆け引きがあったり…。チーズえんがちょと訳されていた「Cheese Touch」なるルールには万国共通のバカバカしさ(&残酷さ)がある。

 グレッグの性格が根拠なく前向きなのは悪くない。グレッグは親友のロウリー(ロバート・キャプロンがのんびりと良い味)に言う。「君は学校で200人中で154位ぐらいだな。僕は19位だ。僕の読みでは1年後には1位になる」。身体が小さくて、所謂人気者とは程遠いグレッグではあるけれど、妙に自信家なのだ。かくしてグレッグは、人気者になりたいと(この心理がよく分からない)レスリング部に入ったりパトロール隊長に立候補したり演劇に参加したりと、一生懸命だ。ここに笑いが入ってくるのだけれど、段々陰湿さを感じる方向に走ってしまったのは大いに問題だろう。兄の横暴、ガキ大将グループからの逃走、ロウリーとの確執等で嫌な後味が残る。

 大いに文句を言いたいのは服が全く可愛くなかったことで、この点ではフランスの「プチ・ニコラ」に完敗である。カジュアルな面白さをもっと出しても良かったのに、スーパーの安物です的な雰囲気はつまらない。

 グレッグとロウリーに助言する新聞部の生徒役でクロエ・モレッツが出てくる。「キック・アス」(10年)とは違って、ここではすっかりお姉さん風。相変わらず顔の歪め方が面白い。





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