ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋

ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋 “Long Shot”

監督:ジョナサン・レヴィン

出演:セス・ローゲン、シャーリズ・セロン、オシェア・ジャクソン・ジュニア、
   アンディ・サーキス、ジューン・ダイアン・ラファエル、ラヴィ・パテル、
   ボブ・オデンカーク、アレクサンダー・スカルスガルド、リサ・クドロー

評価:★★★




 ロクセットの「It Must Have Been Love」が二度も流れて気づく。そうか、『ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋』は新たなる「プリティ・ウーマン」(90年)なのか。いや、そこまでは行かなくとも、王道ロマンティック・コメディの男女逆転版なのではないか。冴えないジャーナリストのセス・ローゲンと次期大統領候補のシャーリズ・セロンが恋に落ちる。愛は格差を越えられる?

 …って、もちろん越えられるのがロマコメの良いところ。そこに至るまでのあの手この手こそ、作り手の技が求められる。ローゲンの視点が大々的に取り上げられることで、最初こそ画面が下ネタに塗れるのだけど、それだけでは終わらない。次第に物語のクレヴァーなところが、脚本を中心に見えてくる。そして、それが主人公ふたりのハートに直結する。

 政治の世界で、いや社会で女が生きること。志を貫くことや守ることの意義。愛する人を守るための覚悟。#MeToo運動に立ち向かう者たちへのエール。過激な描写とロマンティックな愛の言葉の隙間に、差別主義者が政治のトップに立つ時代に生きる我々が失うべきではないものが見え隠れし、それがまた男女の成長に繋がっていくのだ。例えば、ローゲンと親友オシェア・ジャクソン・ジュニアが衝突する終幕場面など、大いにハッとさせられる。

 もちろん観ている間はローゲンとセロンの恋模様にドキドキしていれば良い。特にセロンには男も女もノックアウトされること間違いなし。美貌を隠す役どころの多いセロンがしかし、ここでは終始その美しさをこれでもかと見せつける。社交の場、メディアの前に立つときが多いゆえ着飾る場面が多く、その度にうっとり。アルゼンチンを訪れた際の、真っ赤なドレスとウェイヴのかかったヘアスタイルのコンビネーションなど、信じられないくらいに完璧だ。ここに女神がいるぞー!

 ただし、ここでのセロンは決してお高く止まったりしないのだ。次々投下される下ネタに動じないどころか、進んでそれに塗れる場面も多い。ローゲン相手に酒を吹き出したり、SMをせがんだり、「オナニー」を連呼したり、ドラッグでハイになったり(このエピソード、サイコー)…だなんてありがたやありがたや。そりゃ誰でも好きになるってなものだ。

 ローゲンはいつもの調子をキープ、セロン相手に愉快にふざける。ただ、メガネとぼうぼうのヒゲのせいで、お馴染みの愛嬌がやや不発気味かもしれない。実は美声なのに、それもあまり響かない。…とは言え、ローゲンとセロン、なかなかのナイスカップルだ。掛け合いにリズムがあり、かつ嫌味に映らない。ロマコメカップルはこうでなくては。





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