THE UPSIDE/最強のふたり

THE UPSIDE/最強のふたり “The Upside”

監督:ニール・バーガー

出演:ブライアン・クランストン、ケヴィン・ハート、ニコール・キッドマン、
   ゴルシフテ・ファラハニ、アヤ・ナオミ・キング、テイト・ドノヴァン、
   ジャハ・ディアロ・ウィンストン、ジュヌヴィエーヴ・エンジェルソン、
   スザンヌ・サヴォイ、ジュリアナ・マルグリーズ

評価:★★★




 おフランス映画「最強のふたり」(11年)をハリウッドでリメイクする。あの大胆不敵でキワどい笑いを再現するなら、監督は「メリーに首ったけ」(98年)の頃のファレリー兄弟あたりなんてどうだろう。恐れを知らぬ度胸が、当時のファレリー兄弟にはあったもの。しかし、今回手掛けるのはニール・バーガーだ。

 果たして『THE UPSIDE/最強のふたり』はウェルメイドなハリウッド映画になった。いちばんの相違点は、やっぱりか、笑いがマイルドになったことで、家族で観てもぎりぎり大丈夫なところで踏み止まる(いや、ぎりぎりアウトかも)。筋はほとんど同じ。換骨奪胎を試みるのではなく、アメリカ仕様の装飾が熱心になされる。

 …なんて書くと、つまらなく思えるものの、意外や意外、これはこれで悪くない。安全ゾーンを突破しないもどかしさこそあるものの、ここにはちゃんとハートがある。ベタは何故ベタであるか、そして何故ベタが愛されるのかを証明する。新しいところはなくても、心で勝負できるということだ。

 そしてそれが実現されたのは、配役の妙による。フランソワ・クリュゼとオマール・シーが演じた主役コンビをブライアン・クランストンとケヴィン・ハートが務める。クランストンの仏頂面と演技はクリュゼ以上の魅力があるし、動物的本能を爆発させたシーには敵わないにしても、ハートも大善戦ではないか。

 いや、面白くなったのはハートの貢献がより大きいかもしれない。いつもの愛嬌を封印し、小悪党として登場するハート。その身体には小さなトゲがたっぷり刺さっている。映画はハートのトゲを少しずつ抜いていく。ハートの身体が身体が軽くなる。柔らかになる。優しくなる。するといつもの愛嬌が見えてくる。そして今度はクランストンから笑みがこぼれる。

 ニューヨークの街の魅力も讃えなければならない。空気の冷たい秋から冬にかけての大都会で車が風を切る。オペラが鳴り響く。笑い声が音楽になる。簡単に言えば、魔法がかかる。本当なら映画で描かれる以上の過酷さがあるだろう、障害者と介護人の関係が、真実として信じられるのだ。





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