ヒックとドラゴン 聖地への冒険

ヒックとドラゴン 聖地への冒険 “How to Train Your Dragon: The Hidden World”

監督:ディーン・デュボア

声の出演:ジェイ・バルチェル、アメリカ・フェレーラ、ケイト・ブランシェット、
   ジェラルド・バトラー、ジョナ・ヒル、クリステン・ウィグ、
   ジャスティン・ラップル、クリストファー・ミンツ=プラッセ、
   クレイグ・ファーガソン、キット・ハリントン、F・マーレイ・エイブラハム

評価:★★★




 ドラゴンと人間の間に距離があった第一作(10年)と較べると、第三作『ヒックとドラゴン 聖地への冒険』ではそれはないに等しい。ヒックは悪漢からドラゴンを守るのを生業にしているくらいで、つまりヒックの暮らす村にドラゴンが溢れ返る。定員オーヴァーゆえに、人間とドラゴンが一緒に暮らせる聖地を目指す、なるほどな展開。

 もはやドラゴンには神聖な気配など皆無、どれだけ変わった容姿やサイズのそれが出てきても、有難味はない。加えて、ここにヒックとトゥースを中心に「絆」なんてものが堂々掲げられると、大人には少々気恥ずかしく感じられるだろう。ただ、目指す「共存」の先にあるものはほろ苦く、そこはクリエイターの意地が見える。第一作の「ハンディキャップ」や「代償」ほど効きは良くないけれど…。

 サブプロットとして用意されるのは、ヒックとトゥース、それぞれの恋模様で、こちらも大人仕様とは言えない。ヒックの相手が幼馴染なのは仕方ないにしても、トゥースの相手が、容姿がトゥースそっくりで色違い(白)というのは、さすがに単純過ぎる。トゥース、意外やナルシシストなのか。

 ただ、画の魅力がそれら欠点をカヴァーするのは、このシリーズならでは。前二作ほど飛翔シーンは強調して撮られてはいないものの、空間設計が相変わらず抜群に冴えている。人間たちが暮らす場所が海辺の崖近くということもあり、居住空間が縦に長い。それゆえ視線がかなり激しく上下に揺さぶられる。奥行きもある。「カメラ」はその快感を意識する。

 空中戦は、その撮り方をさらにゴージャスにアップデートしたようなものだ。ドラゴンと人間が地上と空を柔軟に行き来し、ほとんどジェットコースター的スピード感で、空間を突っ切っていく。特に下に海があるときの爽快感が良い。アニメーションならではの表現とは、こういうことを言うのではないか。

 ここまで見せられるのであれば、バトル場面にもう一段階上の高揚を求めても無理な要求ではないだろう。せっかくトゥースそっくりの女の子ドラゴンが登場したのだ。ヒックは二匹を乗りこなし高難度の曲芸を見せるべきではなかったか。トゥースの背中に乗っているばかりでは勿体ない。青年になったヒックにうっすら髭が生えているという芸の細かさには笑ったけれど、その労力をそちらに回して、なーんて…。





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