ランナウェイズ

ランナウェイズ “The Runaways”

監督:フローリア・ジジスモンディ

出演:クリステン・スチュワート、ダコタ・ファニング、マイケル・シャノン、
   ステラ・メイヴ、スカウト・テイラー=コンプトン、
   アリア・ショウカット、ライリー・キーオ、ジョニー・ルイス、
   テイタム・オニール、ブレット・カレン、ブレンダン・セクストン・サード

評価:★★




 ジョーン・ジェットは洋楽を聴き始めた頃にはすっかり大物ギタリストで、姐御とお呼びしたい貫禄をたっぷり具えていた。彼女がそれ以前に所属していたザ・ランナウェイズについてはだから、楽曲を通してでしか知らない。でもあの姐御が一度はチームを組んだバンドなのだ。何か音楽的にも人間的にも面白いものが見えてくるかもしれない。『ランナウェイズ』には興味をかき立てられる要素が、確かにある。

 何と言うか、子どものママゴトバンドにしか見えなくて、ガッカリしてしまった。ヴォーカルのシェリー・カーリーはバンド加入当時15歳であり、仕方がないのかもしれない。実際もこんな感じだったのかもしれない。彼女たちの未熟さも含めて楽しむべきなのかもしれない。ただ、どうしても甘い見方をする気になれないのには理由がある。彼女たちを飾り立てる演出までもがあまりに幼いのだ。カーリーが目指しているもの。ジェットが渇望しているもの。他のメンバーの思い。レコード会社側の戦略。ドラマを形作る土台になるべきであろうものが、どれもこれも中途半端に触れられるのみで、つまりは音楽への愛情がほとんど感じられない。ザ・ランナウェイズの音楽を流して雰囲気だけは70年代色を作る。それで満足している。成功までギャグとしか思えないくらいにとんとん拍子。

 だからだろう、必要以上にプロデューサー、キム・フォーリー役のマイケル・シャノンが目立つ。アレコレ指示を出してザ・ランナウェイズをヒットに導く様が前面に出ているわけではない。話が平坦なため、シャノンのクセの強さばかりが強調されてしまう。もちろんメイクや立ち振る舞いのせいではない。B21スペシャルのヒロミにあまりに似ているからでもない。

 こうしたバンドの解散理由は大抵の場合、ドラッグやアルコールとなるのが常で、同じことを繰り返されても失笑するだけだけれど、だからって方向性の違いを発端に女の友情に亀裂が入るというのは…マジメか!さらにカーリーがトドメの一言。「普通の生活を取り戻したいの」。キャンディーズか!背景に音楽があるため派手に見えるけれど、実に健全な、そして退屈な青春ドラマが浮かび上がる。

 そもそもカーリー役のダコタ・ファニングがダメだ。ますます安達祐実化が止まらないファニングは、身長は伸びても、精神的な成長が感じられない。もっと言うとなら、色気が立ち上がってこない。特に音楽に思い入れがあるわけでもないカーリーは、どんどんバービードール化していく。露出も増えていく。パフォーマンスもそれを意識したものになる。それにも関わらず、ステージでライトを浴びているのはオコチャマだ。いやらしい気分になることはもちろんなく、むしろ子どもの背伸びを目撃してしまった居心地の悪さばかりが舌に残る。こら娘!お股を開くんじゃないの!

 …とうっかり忘れそうになるけれど、これはジェットの物語でもあるのだった。中盤はほとんどカーリーにしか触れられないのに、終幕になって突如ジェットが前面に押されるから思い出した。「I Love Rock 'n Roll」が流れるところは、数少ない気分が高揚する場面。クリステン・スチュワートも暗さが役柄に似つかわしい。むっちり感も。ちょいとジェットのCDを引っ張り出して聴いてみようかとふと思った。





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