アナと雪の女王2

アナと雪の女王2 “Frozen 2”

監督:クリス・バック、ジェニファー・リー

声の出演:クリステン・ベル、イディナ・メンゼル、ジョナサン・グロフ、
   ジョシュ・ギャッド、スターリング・K・ブラウン、
   エヴァン・レイチェル・ウッド、ジェイソン・リッター、
   アラン・テュディック、アルフレッド・モリーナ

評価:★★




 キャラクターが立っている映画は強いと改めて思う。勝手に物語が動き出すし、画面を支える力が強力だもの。『アナと雪の女王2』で言えば、姉エルサと妹アナの対比が完璧に機能しているし、雪だるまのオラフやアナを想うクリストフの立ち位置もブレがない。彼らを同じ画面に放り込むと、何が起こっているわけでもないのに、頬が緩むのだ。

 とりわけエルサのキャラクターがいよいよ素晴らしい。触れるもの全てを凍らせてしまう能力、それを制御できないところがポイントだった一作目(14年)とは違い、今回はそれを華麗にコントロール、ほとんど芸術品に近い画を連発する。凍らせるということは必然的に水が大量に出てくるわけで、その表現はアニメーションにおいて想像力と創造力を発揮するのにうってつけなのだ。いや、ホント、美しい。アニメーションだと分かっていても、美しい。背景の奥行きの深さも好アシストする。

 キャラクターが良く動くのは良いものの、ただそれに寄り掛かり過ぎると、物語がスピードを失うのには気をつけなればならない。キャラクターは結局、物語を語る駒のひとつであるべきで、好き放題に遊ばせていると、物語が言わんとしていることがなおざりになる。ディズニー・アニメーションらしいお行儀良いメッセージゆえ伝えやすいということはない。より繊細な語りがないと白々しく見える。

 ここではエルサが何故特殊な能力を得るに至ったのか、過去の出来事が露わになる。ルーツを探ると言っても良いかもしれない。果たして、エルサとアナが知る出来事は人間の闇を映していると言って良いものなのだけど、その暗さに説得力があったかと言うと微妙なところだ。エルサとアナの運命ばかりに目が行って、肝心のメッセージの印象が弱い。物語がなおざりになるとはそういうことだ。

 続編らしく新キャラクターが登場する。これは成功半分失敗半分と言ったところか。謎を解く鍵を握る魔法の森に囚われる人々はもっとドラマを見せても良いはずだし、森に棲む精霊たちも画のインパクト勝負に頼った感。唯一火の精サラマンダーは可愛らしい。ちょこまかした動きに火を使った技が絡み、物語や画のアクセントとして悪くない。

 …と細かいところにいちゃもんをつけつつも楽しい世界観。ただ、やっぱりどうしても何かが足りない。その理由を考えたとき、いちばん引っ掛かるのは楽曲の弱さではないかと思うのだ。前作で使われた「Let It Go」と肩を並べるほどの強さと美しさを合わせ持つ楽曲が見当たらない。ミュージカル要素がふんだんに取り入れられていることもあり、「今回はコレダ!」的パワーの曲がないのは大きな物足りなさに繋がるのだ。





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