セカンド・アクト

セカンド・アクト “Second Act”

監督:ピーター・シーガル

出演:ジェニファー・ロペス、ヴァネッサ・ハジェンズ、リア・レミニ、
   アナリー・アシュフォード、シャーリン・イー、トリート・ウィリアムス、
   マイロ・ヴィンティミリア、デイヴ・フォーリー、ラリー・ミラー、
   アラン・アイゼンバーグ、フレディ・ストローマ、ダン・ブカティンスキー

評価:★★




 ハリウッドは定期的にお仕事ムービーを送り出す。このジャンルの主人公は女性だ。いや、男性が主人公だとお仕事ムービーだと括られないとするのが正しいか。作る側にも観る側にも「女性の社会進出」にまつわる偏見が横たわる証拠とも言えるのだけれど、まあそこは突っ込まないで良いか。とにかく『セカンド・アクト』は「ワーキング・ガール」(88年)「アグリー・ベティ」(06~10年)あたりと並べたくなる。

 ジェニファー・ロペス演じる主人公は才能はあっても学歴がないばかりに、職場である量販店でどれだけ結果を出しても良い待遇に就けない。そこで一発逆転、経歴を偽り、マンハッタンの一流化粧品メーカーで働くことを目指す。まあ、学歴を誤魔化しただけで一流企業に就職できるかと言ったら、それはファンタジーでしかないのだけれど、新しい環境で才能が次々花開いていく様を眺めると、確かに元気になるものだ。…そのあたりにお仕事ムービーの醍醐味があるのは間違いない。

 一度会社に入ってしまえば結果が出るあたりに、社会への皮肉交じりの快感があるのだけれど、どうもそのツボの押し方が上手くない。いちばん大切な商品開発の件の処理が、何ともまあ、雑だ。今の時代、当たり前にショップに並ぶオールインワン商品を閃くのを世紀の発見のように喜んだり、イチョウの木を使った製品の研究はテキトーになされていることが丸分かり。プレゼンがいかに成功しようと、才能よりも幸運によりヒロインの道が開けていくように見えるのだ。最後まで偽経歴問題を引っ張るのには卑しさがチラリ。

 加えてここに、母と娘の物語が入り込む。実はロペス、若い頃に産んだ娘を養子に出していたことで心に傷を負っている。それが意外な展開を見せるのだけれど、お仕事ムービーの側面がそちらに持って行かれてしまった感あり。だってどう考えても、そちらの方が気にかかるもの。

 それからこのヒロイン、感情の波がとても小さい。どうしようもないことで大袈裟に騒がれるのも困るけれど、目の前の出来事とあまりに冷静に向き合われるのも違うのではないか。ジェットコースター風とは言わないまでも、メリーゴーランド風ぐらいには適度に感情の揺れ動きを見せてくれないと、感情移入が難しい。だからクライマックスが、娘と再会する中盤に来てしまうのだ。この場面のヒロインの動揺こそが、最も大きな感情の波となる。

 …とまあ、お仕事ムービーとしてはチープな作りであるものの、ロペスのお仕事スタイルがキマッているのに救われる。ストレートヘアに清潔感があり、オフィスファッションはやり過ぎない程度にオシャレ。この際、ロペスの身体のボリュームがちゃんと人間的迫力に繋がっているのが良い。サバサバした女友達や若さが武器の娘や同僚をアクセサリーに堂々映画を背負うロペスは、やっぱりスターなのだ。





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