ハミングバード・プロジェクト 0.001秒の男たち

ハミングバード・プロジェクト 0.001秒の男たち “The Hummingbird Project”

監督:キム・グエン

出演:ジェシー・アイゼンバーグ、アレクサンダー・スカルスガルド、
   サルマ・ハエック、マイケル・マンド、サラ・ゴールドバーグ、
   アンナ・マグワイア、フランク・スコーピオン、
   ヨハン・ヘルデンベルグ、クワシ・ソンギ、アイーシャ・イッサ

評価:★★★




 まず何に目が行くって、誰だってアレクサンダー・スカルスガルドのハゲ頭だろう。実話ベースの映画ゆえ、演じる役に似せた役作りなのだろうけれど、スカルスガルド級のハンサムでも、横山ノック型ハゲは格好良く見えないと良く分かる。ハゲ強調ショットも多々あり、その度に「ノックは無用!」と叫びたくなるのは困りものだ。

 『ハミングバード・プロジェクト 0.001秒の男たち』でスカルスガルドとジェシー・アイゼンバーグが演じるのは、IT業界で革命的計画を実行に移した者たちだという。ふたりは従兄弟、スカルスガルドが頭脳派で、アイゼンバーグが行動派という割り当ては既存イメージを考えると面白い。けれど、カンザスとニュージャージーを光ファイバーにより16ミリ秒で繋ぐという企ては、光ファイバーを簡単にしか説明できない者にはちんぷんかんぷん。いかに説明されてもグッと来ない。

 実際、土地の買収を地道に続けたり、ふたりが以前勤めていた会社の妨害に遭ったり、特殊マシーンで地下にトンネルを掘ったり…という計画実行場面にはさほど興奮しない。物珍しさはあっても、何と言うか、これだけITの恩恵を受けながら、「ロマン」というものを感じないのだ。アイゼンバーグが現場監督でしかなかったり、スカルスガルドがずっとパソコンと睨めっこしていたりするのが原因か。

 …と思ってのんびり眺めていると、次第にその「ロマン」なるものが浮上してくるではないか。冷酷なだけに見えたアイゼンバーグと内向的な態度が崩れないスカルスガルドの人間味が見えてくるからだ。きっかけはそれぞれに違う。アイゼンバーグならガン宣告を受けることがポイントかもしれない。スカルスガルドはジンバブエのレモン会社に想いを馳せるあたりだろうか。

 とにかく、アイゼンバーグがスカルスガルドに彼の子どもたちと遊びに行って良いか尋ねたり、マッサージ店で涙が止まらなくなったり、スカルスガルドがアイゼンバーグへの思いを口にしたり…といった彼ら本来の姿がちらつく場面が出てくることで、彼らの賭ける大勝負も輝き始めるのだ。人間が動くことは、それだけで何かを違った角度から見るきっかけになる。ふたりの間に流れるものも、ついほろりとさせられ、良い味だ。

 とは言え、クライマックスの流れには苦笑いしてしまう。それまでしたたかにプロジェクトを進めてきたアイゼンバーグがすったもんだの末、「改心」する場面が用意されるのだ。これはさすがに安易だろう。この手の人物は転んでも打ちのめされても、己の間違いに気づいても、それでもケロッとした顔で再浮上を窺うものだ。そしてそういうものこそが本当のヴァイタリティに繋がったりもする。教訓話に落ち着けてしまうのは勿体ない。





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