アナベル 死霊博物館

アナベル 死霊博物館 “Annabelle Comes Home”

監督:ゲイリー・ドーベルマン

出演:マッケナ・グレイス、マディソン・アイズマン、ケイティ・サリフ、
   マイケル・チミノ、ヴェラ・ファーミガ、パトリック・ウィルソン

評価:★★★




 この「アナベルちゃん」シリーズは「死霊館」(13年)シリーズから派生したものだ。要するに番外編なのだけど、オマケ的な匂いはほとんどなく、かなり気合の入った作り込みがなされてきた。きたのだけれどしかし、あぁ、それがどうしたことだ。「アナベルちゃん」シリーズ第3弾となる『アナベル 死霊博物館』はそれこそ番外編の匂いが濃い。アナベルちゃんが「一晩だけ遊んでみましたよ」的恐怖、三時のおやつ的微笑ましさを見せる。

 そもそも設定が番外編的だ。三人の少女がいる家でアナベルちゃんが解き放たれ、彼女たちを驚かすというのだもの。「ナイスドール」なんて言われて気を良くしたアナベルちゃんは、少女たちがそれぞれひとりになったところで驚かせるという焦らし作戦に出る。少女たちはその度に絶叫し、アナベルちゃんニヤリ、だ。しかし…あれだけ叫んでも他の部屋に叫びが聞こえないって一体…。

 そう、あんまり怖くない。代わりに浮上しているのが、80年代ホラーの雰囲気というのが意外だろうか。少女のひとりにロマンスがあったり、また他のひとりが過去の出来事に囚われていたり、またもうひとりが霊感を具えていたり…。もちろん少女たちは結束する。深刻なムードこそまさしくこのシリーズだけれど、画としてはホラーが量産された80年代を思わせるものがてんこ盛りだ。

 別にそれが悪いわけではない。むしろいつもと違って楽しい。少女は三人とも良い子だから(ひとり問題児が紛れ込んでいるように見えて、実はやっぱり良い子)、誰一人死にそうになく、アナベルちゃんがどれだけ頑張ってものんびり見ていられる。ジェイソンだとかフレディだとか、今回のアナベルちゃんが意識しているのは彼らがいる世界なのだ。いや、ジェイソンやフレディは人を殺しまくるんだけどサ。

 まあ、脚本の出来はよろしくない。少女にだけ見える霊やローラーコースター等、伏線と思われたものが回収されない。アナベルちゃん以外の霊が襲い来るものの、いずれも詰めが甘いばかりか、アナベルちゃんを元の箱に入れれば全て解決という流れが、決定的にイージーだ(つまりアナベルちゃんが霊たちのボスということで、それを考えると可笑しいけど)。少女のひとりが苛められっ子だという設定ももっと活かすことができたのではないか。

 まあ、でもこの作品の目的は果たされたのではないか。この作品はおそらく、アナベルちゃん以外に「博物館」に保管されている、いわくありげなものの紹介にあったのではないかと思うのだ。闇から現れる謎の巨大犬。魂を吸い取る花嫁。少し先の未来を映すテレビ。目にコインを乗せられた死体。いずれも今後、単独で映画化されるのではないか。アナベルちゃんにはビジネス臭もついて回るのだ。うん、お金って大事。





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