ペット2

ペット2 “The Secret Life of Pets 2”

監督・声の出演:クリス・ルノー

声の出演:パットン・オズワルト、ケヴィン・ハート、
   エリック・ストーンストリート、ジェニー・スレイト、
   ティファニー・ハディッシュ、レイク・ベル、ニック・クロール、
   ハリソン・フォード、ダナ・カーヴィ、エリー・ケンパー、
   ハンニバル・バレス、ボビー・モナハン

評価:★




 ふと考え込むのは、この映画の個性って何だろうということだ。アニメーションというのは単なる表現法だし、動物が喋るというのは映画では珍しいことではない。動物がアクションを見せるだけでは目新しくは感じられず、人気俳優たちによるヴォイスキャストも今更の感。一作目(16年)はまだ、飼い主の留守中のペット観察という縛りがあったものの、『ペット2』ではそれすら無視される。

 いやホント、全ての場面、映画の顔がのっぺらぼうなのだ。主人公犬マックスに起こった最大の変化は、飼い主に息子が生まれて、その幼児を溺愛しているということだけれど、でもだからと言って子どもとマックスの強固な絆が描かれるわけではない。マックスは病院に行き、旅行に行き、そこで立派な農場犬に出会い、帰宅後はあるミッションに身を投じる。物語に芯というものが通らず、何を見せたいのかさっぱり分からぬ。

 …という悲劇を象徴するのは、終幕まで物語が3パートにはっきり分かれている点だ。マックスパートがひとつ、マックスのおもちゃが紛れ込んだ猫屋敷に乗り込むギジェットパートがひとつ、ホワイトタイガーの子どもを助けようとするスノーボールパートが最後のひとつ。3つの短編を強引に交互に描くのみの芸のない演出。

 クライマックスはようやく3つの物語が合流する…かと思いきや、ギジェットパートはほとんど都合良い扱いに終わり、ゆえにカタルシスを創り出すことにも失敗するではないか。いちばん映画らしい要素のあるホワイトタイガー救出作戦を大きくするのは良いにしても、そこにそれまでのエピソードが反映されないのは、はっきりと脚本の怠慢と言える。

 ただ、画柄に関しては平均点以上のものがある。どのキャラクターもフェルトで作ったような温か味があり、色も意外に節度ある使われ方。闇雲に派手なデザインや色で勝負するのではなく、そのキャラクターに見合ったそれが選ばれる。例えば、スノーボールが飼い主に被せられるブルーの「衣装」など技あり一本。

 とは言え、それが個性と呼ばれるものに繋がらない。動物が顔を見せれば気になるのは条件反射のようなもので、その瞬間に観る者の心を掴むことが重要だ。この世界はペットの日常を描いたものだというけれど、それを映画的に換骨奪胎することに失敗しているのだろう。結局映画の顔が最後までぼやけたままだ。





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