スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム

スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム “Spider-Man: Far from Home”

監督:ジョン・ワッツ

出演:トム・ホランド、ジェイク・ギレンホール、
   サミュエル・L・ジャクソン、ゼンデイヤ、コビー・スマルダーズ、
   ジョン・ファヴロー、J・B・スムーヴ、ジェイコブ・バタロン、
   マーティン・スター、マリサ・トメイ

評価:★★★




 恩師であり精神的父親でもあったトニー・スタークを亡くしたというのに、意外に元気なピーター・パーカーにホッとする。いや、いきなり「I Will Always Love You」で始まっちゃうし、深刻な場面もあるのだけれど、何が嬉しいって前作(17年)同様、ジョン・ヒューズ映画風の学園コメディになっているところなのだ。パーカーの悩みは基本、少年の悩みだ。高校生だしね。

 ただし、学園コメディとは言っても、学校場面は全然なくて、大半の場面が旅先のヨーロッパというのがリッチだ。ヴェネチアから始まり、プラハ、ベルリン、オランダの田舎町、そしてロンドンと舞台が次々移っていく。美しい景観の中、パーカーは悩む。トニー・スタークを失った喪失感と向き合い、アイアンマンの後継者たるヒーローになれるのか否か。そこに大好きなMJとのロマンスや個性豊かな友人たちとのじゃれ合いが絡む。

 高校生らしい微笑ましい掛け合いの数々がいちいち可笑しい。別に上手く行かなくなって死ぬわけではないのに、それが彼らにとっては一大事で、でもそうやって何事にも必死に向き合うからこそ未来に繋がる新しい道が開けていく感じが、良く出ている。パーカーの場合はそこにヒーローの責任というものまでのしかかる。何事も上手にこなせなくて、でもだから応援したくなる。

 新たに登場する新キャラクターはミステリオなる人物で、彼は異世界からやってきたという。ジェイク・ギレンホールが演じているのだからそれをそのまま受け取って良いはずはなく、案の定後半の鍵を握る。ただ、その正体や陰謀がやけにこじんまりとしている。また、その技の数々の種明かしが今の時代を反映しているというよりはチープな印象があり、肝心のアクションが雑になった感は否めない。細かいことは言いっこなしと思っても、どう考えても無理があるだろう。スパイダーマンならではのスウィングがエンディング場面以外に見られないのも寂しい。

 さて、意外なほど活躍を見せるのはハッピー・ホーガンだ。誰それ。スタークのボディガードだったと言えば、ピンと来るだろう。序盤からユーモラスな存在感を見せていた彼は、何と後半にも再登場、若手俳優たちと行動を共にしながら笑いとハートを次々投下する。パーカーとの関係性もさり気なくグッと来る。演じるジョン・ファブローが「アイアンマン」(08年)の監督でもあることを考えると、いよいよ感慨深い活躍ではないか。ぜひともこの調子で今後もシリーズを盛り上げて欲しい。

 それにしてもパーカーを演じるトム・ホランドはもう、20代半ばに差し掛かろうとしているというのに、全然成長しているように見えない。パーカー役にはぴったりなこと間違いないのだけれど、今後大人の俳優になれるのか心配だ。スパイダースーツも似合い過ぎている。でもまあ、あの愛嬌があるのなら、性格スターになるというのもありか。MJ役のゼンデイヤとはなかなかナイスカップル。今度はふたりで一緒にアクションに挑むというのはどうだろう。そう言えば「スパイダーマン:スパイダーバース」(18年)ではMJがスパイダースーツを着ていたことを思い出す。





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