名探偵ピカチュウ

名探偵ピカチュウ “Pokémon Detective Pikachu”

監督:ロブ・レターマン

出演:ライアン・レイノルズ、ジャスティス・スミス、キャスリン・ニュートン、
   渡辺謙、ビル・ナイ、スキ・ウォーターハウス、リタ・オラ、
   オマール・チャパーロ、クリス・ギア、竹内涼真

評価:★




 ピカチュウが可愛いことぐらいは分かる。濁りのないイエローのふわふわの毛並みとくりくりした表情の目もさることながら、稲妻型の尻尾が良いじゃないの。ぬいぐるみとして置いておくのに丁度良いサイズでちょこまかする様、なるほど多くの人が夢中になってもおかしくない。うん、可愛い。可愛いけれど、でも、『名探偵ピカチュウ』はただそれだけの映画だ。

 「ポケットモンスター」については、ゲームにもアニメーションにも全く縁がないので、本当にピカチュウぐらいしか知らないのだけれど、そういう者には大変不親切な世界観だ。ポケモンが当たり前のように人間と共存する世界。どうやら人間は相性の良いポケモンとパートナーを組むらしく、悪者たちはそれを利用して悪巧みを企てる。ちょいと前にポケモン絡みのアプリが世界的なブームになったけれど、もしかしたらそれはこの映画の布石だったのか。それともゲームのブームに目をつけての企画なのか。どっちでも良いか。

 おそらく売りとなるのは、ピカチュウが喋ることで、しかもこれがオッサンの声(ライアン・レイノルズ)なのだ。映画ファンならどうしたって「テッド」(12年)を思い出すはずだ。テッドに較べたらピカチュウの方が断然子ども受けは良いはずだけれど、大人はどうだろう。声がオッサンなだけで大して面白いことのできないピカチュウの需要は小さいと思うのだけれど…。

 ピカチュウ以外のポケモンは喋ることができない。そして、残念ながらピカチュウ以上に目を引くポケモンも出てこない。ほとんど犬猫の代わりとして存在する彼らは、おそらくシリーズのファンには馴染み深いキャラクターで、出てきただけで嬉しくなるのかもしれない。しかし、彼らに個性は与えられていただろうか。せいぜい「グレムリン」(84年)の親戚止まりの魅力ではないか。

 それにピカチュウとその他のポケモンのクオリティの差があまりにもあり過ぎる。思わず抱きしめたくなるようなピカチュウは背景とも気持ち良く馴染んでいるのに対して、その他大勢のポケモンはほとんど着ぐるみの失敗作的滑稽さを醸し出す。かと思えば視覚効果だけで作られた味気ない奴も出てくる。予算不足の結果に見えるのが厳しい(実際は高額映画)。

 話はどうか。終わってみれば父親と息子の物語だ。ただ、そこに至るまでは青年(と呼ぶには幼過ぎる気がするものの、一応働いているらしいので)がピカチュウと一緒に右往左往しているだけ。取ってつけたようなヒロインの登場も、日本に目配せしたような渡辺謙の配役も、全く意味をなさない。怪しく登場してやっぱり怪しいビル・ナイにしても無駄遣い以外の何物でもない。そう、この世界観を知らぬ者には拷問のような時間が待っているのだ。





ブログパーツ

スポンサーサイト



テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

プロフィール

Author:Yoshi
Planet Board(掲示板)

旧FILM PLANET

OSCAR PLANET




since April 4, 2000

バナー
FILM PLANET バナー

人気ページ<月別>
検索フォーム
最新記事
カテゴリ
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

月別アーカイブ
最新トラックバック
QRコード
QRコード
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

Friends
福☆こもろ