ナルニア国物語 第3章:アスラン王と魔法の島

ナルニア国物語 第3章:アスラン王と魔法の島 “The Chronicles of Narnia: The Voyage of the Dawn Treader”

監督:マイケル・アプテッド

出演:ベン・バーンズ、ジョージー・ヘンリー、スキャンダー・ケインズ、
   ウィル・ポールター、ローラ・ブレント、ゲイリー・スウィート、
   テリー・ノリス、ティルダ・スウィントン、
   ウィリアム・モーズリー、アナ・ポップルウェル

声の出演:リーアム・ニーソン、サイモン・ペッグ

評価:★★




 気がつけばシリーズ三作目となる『ナルニア国物語 第3章:アスラン王と魔法の島』は、前二作に出てきた兄ちゃんと姉ちゃんが出てこない。弟と妹がカスピアン王子と共に活躍する。結構なことだ。弟妹を演じるスキャンダー・ケインズとジョージ・ヘンリーの方が、兄姉役のウィリアム・モーズリーとアナ・ポップルウェルより明らかに捻くれたユニークな味を持っていたもの。しかも今回は従弟役で「リトル・ランボーズ」(07年)で良い味を出していたウィル・ポールターが新加入する。勝機はあるのではないか。

 …というささやかな期待はあっさり裏切られる。基本的にこのシリーズ、ファンタジー世界の作り込みが浅く、かつ幼いので、大人が入り込んでいくのは難しい。おそらく壮大に、緻密にまとめられている原作の世界をまとめ上げられていない脚本に問題があるのだろう。特に今回は、登場人物が何を目指しているのかが分かり辛く、それゆえ遊んでいるようにしか見えないのが困る。そこに胸が躍るサスペンスがあるわけがない。バトル場面も相変わらず子どものチャンバラ劇みたいだし。

 ただ今回、視覚的には目を引くところがある。移動手段として使われるのが船で、そう、舞台の多くが海上なのである。ヴィヴィッドカラーが意識して使われる中、海のブルーが背景としてなかなか映えている。だだっ広い海の上に船が浮かび、帆をはためかせながら航海する画というのは、それだけで妙に気分がイイ。もちろん海上ならではのアクションも(巧い見せ方ではないとは言え)挿入されている。難を挙げるなら船の造型か。頭に龍がデザインされていて、なんだか七福神が乗り込んだ宝船みたい。ちょいとマヌケだ。

 デザインと言えば、クライマックスに出てくる大海蛇はどうなんだろう。所謂蛇らしい蛇ではなくて、モンスター要素が多分に組み込まれた姿形をしているので、ファンタジーの世界であることを強制的に思い出すことになる。もっと現実にいるかもしれないと思わせる工夫が必要だったのではないか。アナコンダ的な造型で十分だと思う。

 映像が3Dになっている意味はよく分からない。あからさまに浮き出る映像になっていないのは有難いものの、3Dになったからといって画面に爽快感が出るわけではないし、強烈に引きつけられるわけでもない。結局目が疲れるだけという、その他の3D映画と同じ結果。

 ケインズはひねた味が味が薄くなってしまったのに対し(平凡な方向に落ち着いてしまったのに対し)、ヘンリーは相変わらず個性的な成長を見せている。エマ・ワトソンは正統派の方向に向かったけれど、多分ヘンリーは性格女優的なポジションが狙えると思う。おりこうさん風の表情に時折シニカルな匂いが宿るのが面白い。





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